2010年10月の新刊だったので読んでみましたが、何と、初版は1938年。
このマンロー・リーフとロバート・ローソンのコンビは、1936年に「はなのすきなうし」を世に送り出しています。
主人公のギリスのおかあさんは、谷間の村の生まれ。
毛のもしゃもしゃした牛を飼っています。
ギリスのおとうさんは、山の村の生まれ。
狩でシカを仕留めて暮らしています。
どうも、その2つのコミュニティは、仲が良さそうには見えません。
理由は分かりませんが、ギリスは何れどちらかで暮らさないとならないというのが伏線となっています。
話は進み、どちらに住むかを選択をするシーンで、ある出来事が起こります。
何か落語のようなオチで、ギリスは山と谷間のまん中にある丘に住むことになるのですが、そんなに愉快というストーリーではない気がしました。
モノクロの絵は、味わい深いもの。
今風の派手な色合いの絵本からすると、物足りないと感じる人もいるとは思いますが、逆に新鮮な感じがしました。
文章量は多いので、読み聞かせというよりは、自分で読んで楽しむという類の作品だと思います。