「運命に耳をすまして」という副題がついていました。
流行というわけではなく、今だからこそあの頃のことを描けるし、知らなかった子どもたちに伝えておきたい。ということなのだと思いますが、「奴隷制度」を推奨していた当時のアメリカ社会のことを風刺した作品が多く出版されています。
この作品もその1つです。
マイク・ベニーさんの描く登場人物たちの表情がとても生き生きしているなと思ったら、
人物画を得意とされるイラストレーターさんだとか……。なるほどなぁと思いました。
お話の途中で奴隷の家族に支給される冬用の衣服があまりにも粗末なもので、主人公エラ・メイの家族ががっかりしているシーンと、
その同じ部屋の中。
ラストの方で、家族みんなが歓喜の声をあげているシーンとの表情の違いから、彼らの心の内を思い知ることができました。
小学校の高学年くらいからなら、十分伝わる内容だと思います。