真っ先に感じたのは、以前読んだことがある『もりのなか』と、『おちゃのじかんにきたとら』がミックスされた絵本みたいだということでした。子供が日常の実際の遊びのなかで、想像の世界に遊びに行く様子がよく描かれていると思いました。
息子は白黒が暗く感じたのか、最初はあまり読みたがらなかったのですが、読み進めていくと、ケーキがどうなるのかを心配したり、動物たちに注目されている場面では、「(こちらを)見てるよ!」とびっくりしたように叫んだりしていました。すっかり絵本の世界に入ってしまったのだと感じました。
キッコは想像の世界へ入り、読者は絵本の世界にはいる。それがすんなり実現する絵本でした。