ブログで紹介されていた方がいたので興味を持ちました。
読んで「雪の写真家ベントレー」(BL出版)に似ていると思い訳者をみると、どちらも千葉茂樹とあり、「みどりの船」も訳出されていることを知り、どれも好きな作品なので嬉しくなりました。これから千葉茂樹訳の作品に注目してみたいなと思いました。
さて、お話は子どもの頃から石が大好きだった「わたしの父」のお話です。「石ころじゃあ、金にならんぞ」と父親に言われてガソリン・スタンドを営みます。
読んでいて自分のことと重なりました。私は本が好きで、大学で国文科を目指し、大学院で児童文学を勉強したいと思いました。でも、私は母の反対にあったりいろいろな事情で
挫折しました。挫折してしばらく文章を書くことからも遠ざかっていたのですが、子どもを出産してからまた書き始めて、今はこうして児童書や絵本の感想を書いています。
「あたまにつまった石ころが」の主人公はずっと石が好きという気持ちを貫いて、勉強し続ける姿勢が素敵だなと思いました。
私は途中ブランクがありましたが、また絵本に囲まれる毎日を送ることができました。好きなものや好きなことを追いつづける気持ち、志、それは大人になってもずっと持ち続けていきたいものです。
続けるということが一番難しいということも私は経験から知っています。私がこうして絵本を紹介することが、将来どんな形で実を結ぶのかはわかりませんが、読むこと・書くこと・勉強することはずっと続けていきたいと思います。
「あたまにつまった石ころが」は、子どもにも続けていく勇気を持たせてくれる本だと思いますが、何か続けていきたいと思っている大人にも勇気を与えてくれる本だと思います。