リトアニア民話を、内田 莉莎子・堀内 誠一コンビにより再話として発刊したもの。
昔話に良くある知恵比べの物語で、悪魔という設定がなければ、日本民話と言っても分からない位です。
悪魔というと、全てにおいて悪というイメージなのですが、ここでは若干異なります。
貧乏なきこりの弁当を盗んできた小さな悪魔は、大きな悪魔達に叱咤され、お詫びするよう言われるのです。
悪魔のプライドとでも言うのでしょうか。
こうした設定というのは初めての経験でしたが、絵本には相応しいものかも知れません。
そこに悪い地主が登場するのですが、これではどちらが悪魔か分かりません。
とても小気味良いストーリーで、安心しオススメできる作品だと思います。
読み聞かせの常連の昔話のひとつに加えて欲しい一冊です。