「まいあさ ねぼすけのスーザは、ちょっとやそっとではめをさましません。・・・マリアおばさんが フライパンを10かいたたいて やっとめをあけるのです。」子どもはもうここで物語に夢中になります。フライパンをたたいて起こされるなんてこと、ありませんものね!スーザってどんな子だろうと、みんなが思うことでしょう。自転車や車でもなく、ろばに乗って町に出かける、というのも、都会っ子にとっては、新鮮な驚きですよね。でも、お母さんやおばあさん(スーザの場合は、マリアおばさん)を思う気持ちは、どこの国の子どももみんな同じ。子どもの純粋なやさしさが伝わってきます。ほっぺやおでこもペンキで真っ赤にしたスーザの子どもらしい笑顔。マリアおばさんの大らかで温かい眼差し。読み終わって、私も娘の顔に、いっぱいいっぱいほおずりをしました。