おひさまみたいな卵を焼くのが大好きなふらいぱんじいさん。ある日新しい目玉焼きなべがやって来て,卵が焼けなくなってしまいます。そんなじいさんは,冒険の旅に出ます。
フライパンが旅に出るというだけで,おかしいのですが,旅の途中のエピソードがとても面白くて楽しめます。
フライパンじいさんも,最初は「卵・卵・・・」と卵を焼くことばかり考えていたのですが,様々な動物たちと知り合ううちに,卵焼きだけでない,新しい喜びを見つける事ができます。
本当に楽しいお話ですが,仕事に追われて定年退職したお父さんのことみたいで,少し切ない気持ちになりました。
でも,名もない島の木の上で,鳥たちを育てているフライパンを想像するだけで,何とも言えないうれしい気持ちになりませんか!
低学年には,少し長いお話ですが,字も大きく書かれていて,十分楽しめると思います。