「ジャータカ物語」は、おしゃか様の前世でのエピソードについて書かれたインドのお話集です。
小さな子供でもわかりやすいように、やさしい言葉で綴られており、むかし話として大変楽しい内容になっています。
寝る前に、3才の子どもに読み聞かせをしましたが、とても熱心に聞いていました。
寓話的で、さりげない戒めもふくまれていますが、物語たちの基本には「ほかのだれかのために」という、やさしい気持ちが流れているように感じます。
子どもにも、それが伝わるといいなと思います。
「自分の主張ばかりして、他人と競い合うことが当たり前の世の中って本当に平和っていえるのかな」
エピソードの一つひとつを読み聞かせながら、自然とそんなことを考えさせられます。
エピソードに添えられた絵もとても素敵です。
お話ごとに心を込めて、一つの「作品」として描かれていることが伝わってきます。
これらの絵の、独特の作風、世界観を鑑賞するだけでも、この本を手に取る価値は充分にあります。
ちょうど映画で公開中の手塚治虫の「ブッダ」と併せて読むのも楽しいです。(同じエピソードも出てきます。)
大人が読んでもとても面白いですよ!
お勧めです!