文章は冒頭の「これから ふたりは、えんにちに でかけます。」のみ。
絵だけで、縁日の始まる前の様子、沢山の出店、行きかう人々の様子が、
姉弟の歩みを通して細かく描写されていて、昭和の縁日をウオッチングできます。
2歳娘には「えんにち」という概念もないし、絵もレトロなので、
どうかなと読んで見ると、3週間ほどしてから急にのめり込む。
(つまり自分ちにあったからこそはまったと言える)
とにかく毎日毎度、読み終えても「もう一回!」・・・。
1冊読むのに30分はかかっていたのに、この一言は怖かった。
特に、小さな坊やが「買ってー!」とだだをこねている描写を指して
「やだーっ!っていってる」と指摘するのが好きでした
(2歳ながら他山の石にしているのか?)
面白い本なので、大人も楽しくつきあえますが、
うちの娘のハマリ用は半端じゃなかったので、両親で押し付け合い、
実家にもっていき、そちらでも最初は歓迎され、
しまいにはもてあましたという思い出深き絵本です。