「はれぶた」の矢玉四郎さんのおはなし。
版画調のさし絵が、いかにも昔話風です。
山の峠道でひとりの女の子を拾ったおおかみのじろきち。
連れて帰って食べようとしますが、同居している(!?)
牛のまんさくとっつぁんに
「おおきく そだててから くったほうが とくじゃないかね」
と提案されて女の子を育てることに。
世話をして、女の子をたべようとする熊やたぬきやきつねからも守り、じろきちはおおきくなるのを楽しみにしていました。
そしてある冬の夜、とうとう食べる物がなくなって・・・
じろきちは言います。
「おれも おおかみにしちゃあ まぬけだなぁ・・・」って。
でも、まぬけだからいいんだよ。
読んだあとは、そんなほわぁんとした気持ちになります。
一番、味があるのは「うしのまんさくとっつぁん」かも・・・。