こぶたのバーナビーのもとに、おばさんから小包が届きました。
中にはぴかぴかの6ペンス玉が入っていました。
おばさんの手紙には、これで風船を買いなさいとありました。
大喜びのバーナビー。けれども、風船がどんなものか知らないバーナビーは、
誰かに聞けばきっとわかる!と町へ出かけ…。
風船を求めてさまようバーナビー。
風船には色々な色があることや、最初からまん丸でないことなど、一つ一つ覚えていきます。
バーナビーが風船までたどり着く過程が、とても楽しく愉快で、最後まで引き込まれました。
素朴で温かい画風の挿絵が、バーナビーの純粋無垢な性格にぴったり合っています。
「ちいさくてぐにゃぐにゃした」風船を見て戸惑うバーナビーが、風船がふくらむたび笑顔になっていく様子が(絵にはなっていないけれど)目に浮かぶようでした。
いかにも子どもらしい子ども、バーナビーが、とても可愛いです。
このお話は、素話でも使われる題材のようです。
なるほど、耳で聞くだけでも幸せな気持ちになれる、素敵な作品です。