初めて、菊池日出夫さんの『さんねんごい』を見た時、とても力強くて、強烈な印象がありました。他の本とは違う、何か新鮮なものがありました。
ですから、2年位前にフリーマーケットで、『ラッキー』を見つけた時は、「『さんねんごい』と同じ絵だ!」と即購入しました。
方言全開のこの本ですが、作者にも登場人物にも「どうだ!俺達は田舎の子だぞ!」という気負いがなく、とても素直に自分達の暮らしを語っています。
絵本における“気負いのなさ”って結構難しいことで、そして素敵なことです。
読んでいる私達は、スッとお話の世界に入ることが出来るのです。
かくれが、秘密で飼う子犬、焚き火で焼くおまんじゅう。ワクワクすることがたくさん詰まっています。
友だち関係や親子関係もとても素直です。
絵本の中で、自分も一緒に田舎の逞しい暮らしを満喫することが出来る、楽しさがギッシリ詰まった絵本です。