
手品のようなトリックか!? はたまた、おばけや妖怪のしわざか…… 「なんで?」「どうして?」を追いかけるうち、だれもが夢中で物語世界へといざなわれていきます。 そんな『なぞ』をテーマに、そうそうたる顔ぶれの作家が描く傑作児童文学の詰め合わせ! なんともぜいたくな一冊です……。
各話の『なぞ』がページをくる手を休ませないほど不思議で心とらえるものであるのはもちろん、本書のみどころはその『なぞ』にいどむキャラクターたち。 収録されているのはどれも20年から30年前に発刊された作品ですが、愛すべきキャラクターたちは今読んでもまったく色褪せず、みずみずしく普遍的な魅力にあふれています。
高校生にも臆さず立ち向かう小学生、ガキ大将の「てつ」。彼を中心とした「町内イタズラ大王三悪人」は、うわさにきく幽霊の真相を探りに出かけて――? 映画化もされた香月日輪さんの「地獄堂霊界通信」シリーズから ——『地獄堂と三人悪と幽霊と』
まっすぐだけど少し抜けてる岡っ引きの「千次」と、子どもながら頭脳明晰、千次の息子「百太郎」。でこぼこ親子バディがいどむのは、花のお江戸の誘拐事件!? 「ズッコケ三人組」シリーズでおなじみ、那須正幹さんの痛快捕物帳「お江戸の百太郎」シリーズより ——『お千賀ちゃんがさらわれた』
病気になった親友と出かける、約束の海。 「ルドルフとイッパイアッテナ」の斉藤洋さんが描く『なぞ』は、ちょっとこわくて、ちょっとせつない ――『信二のつり竿』
「シノダ!」シリーズの富安陽子さんが生んだ名探偵! へんてこな事件にしか興味を示さない、変わり者の「ムジナ探偵」。リアルすぎる正夢のなぞに、小学校の密室盗難!? 事件とみるや首をつっこみたがる小学生「源太」と共にムジナ探偵が解き明かすのは、人知を超えたふしぎな事件 ――『ムジナ探偵局 名探偵登場!』
それぞれの作家やシリーズのお試しや読むきっかけとしても最適! 児童文学のおいしいトコどり、しちゃってください。
(堀井拓馬 小説家)

過去20年の日本児童文学のなかから、時代を反映した作品、文学賞を受賞した作品を精選したアンソロジー。なぞをテーマに4作品を収録した。

1冊に4話の物語が書かれた本で贅沢感を感じます。
こちらの本のテーマは「なぞ」でしょうか。
どれもどうなる〜とワクワクドキドキします。
探偵ものや推理ものや事件ものが好きなお子さんにもぴったりに思います。
それぞれの作者さんが、あの本の!そのシリーズの!という方ばかりなのも贅沢ですね。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子9歳)
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