![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
「きい」が泣いている。「きい」は「わたし」のふたごのきょうだい。 きっとまたお母さんに怒られたんだ。 やれやれ、こんな時はわたしのでばん。
出だしのフレーズを聞いただけで、ふたりの普段の生活や関係性が見えてくる。 あっという間に絵本の中の世界に引き込まれてしまいます。 性格の全然違うふたりなんだろうな。いつも奔放なのはきいちゃんなんだろうな。
でも、今回はちょっと様子が違うみたい。 きいは「家出」をすると言い出した。 お気に入りのものをリュックにつめて、ちろにさよならをして、よっちゃんにもさよならをして。 こっそりいなくなりたいから、庭から出て行くって。 どうしよう、本当にいっちゃう。
「ねぇ。おかし たべてから いったら?」 きいは、ちょっとたちどまります。 「これ まだ よんでなかったね。」 もうちょっとだけ、たちどまります。
とっさにわたしの口から出た言葉は、他の人から聞くと、なんでもない声がけ。 でもふたりにとっては、まるで魔法のように心を溶かしていく特別な言葉。 声をかけるたびに、「きい」と「わたし」のかけがえのない時間が浮かび上がってくるようで…。
派手ではないけれど、やわらかいタッチと優しい色合い。細やかに表現された表情。 繊細で、でもとってもあたたかい画風は、この可愛らしくて大切なお話にぴったりときているのです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
第34回講談社絵本新人賞受賞作
「ねぇ。おかし たべてから いったら?」 ふたごの姉妹の、こころ温まるおはなし
「きい」と「わたし」は、ふたごの姉妹。ある日、お母さんに怒られたきいが家出をすると 言い出した。ぬいぐるみや、お気に入りのものをどんどんリュックに詰めていく。どうしよう、 本当にいなくなっちゃうの?「ねぇ。おかし たべてから いったら?」、「これ まだ よんでなかったね。」きいの家出を止めようと、行動にでる「わたし」。
やわらかいタッチと、登場人物たちのこまかな気持ちの変化をとらえた表現で、読者を作品の 世界に引き込みます。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
新刊紹介コーナーにあり
絵に惹きつけられ借りてきました
てっきり
「家で」と思ったら
「家出」\(◎o◎)/!
「きい」は、名前ね(^^ゞ
で、双子の姉妹だよね?
男の子じゃないよね?
こどもなのに
「やれやれ」(^^ゞ
毎度のことなんだろうな
確かに双子でも性格は違いますからね
私の弟達もそうです
お互いがかばいあうのかな
不思議な兄弟関係だーと幼い頃から感じましたよ
おかあさんに怒られて→家出!
気持ちもわかる
でも、「わたし」がこんなにやさしいと
出来ないよね
寄り添うってこんな感じ
徐々に自分の気持ちが落ち着いていくのが
絵で、読み取れます
弟の雰囲気とか
玩具、食べ物・・・
なんて丁寧に描かれているのでしょう
最後は、なるほど!
微笑ましいです
とても魅力的な作品です (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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