![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
「ぼく、『やまの こうさく』です。よろしくおねがいします。」 十月。 ぼくらのクラスにてんこうせいが、やってきた。
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こうさくくんは、まえにかよっていた小学校のせいふくを、それも、こうさくくんのからだよりもすこし大きなせいふくをきていた。 ぼくは、せきがえでこうさくくんのとなりになった。 先生から、しんらいされているようで、すごくうれしかった。 ぼくは、はりきってこうさくくんに、いろんなことを教えてあげた。 でも――。 こうさくくんが、「こうちゃん」とよばれるようになり、どんどんクラスのにんきものになると、だんだんとおもしろくなくなっていってしまう。 これまでは、ぼくがなんでもいちばんだったのに。 ふたりですることになった、がくしゅうはっぴょうかいでのしかいのれんしゅうちゅう、こうちゃんに、むしゃくしゃしたきもちをぶつけてしまったぼくは、おもわずがっこうをとびだしてしまった。 ちゃんと、あやまりたい。 どうすれば、なかなおりできるかな??
○ 長年、学校教育にたずさわっていらしたくすのきしげのり氏ならではの作品です。はじめて抱く嫉妬の感情をうけとめる少年の気持ちを、やわらかく受けとめた、心温まる友情と成長の物語をどうぞお楽しみください。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
転校してきたこうちゃんと一番に友達になって、嬉しかった筈のぼく。
みんなとこうちゃんが仲良くなるにつれて、少しずつ、心の何処かにもやもやしたものが生まれていく様子が描かれています。
自分が一番だったのに・・・と思う気持ちが痛いほどよく分かり、嫉妬の気持ちが芽生えるのが分かり過ぎて、ちょっと辛いような、もどかしいような気持ちになりました。
それでもラストは子供らしく、すがすがしいもので、ほっと一安心。
心の成長を感じるお話でした。
(hime59153さん 40代・ママ 男の子7歳)
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