
いなか道を村から村へ、芸を見せながら旅してまわる男がいた。おどる熊をつれていたので、人びとは「熊おじさん」とよんだ。夜になると、熊おじさんは、火のそばで熊にお話を聞かせ、角笛をふいた。角笛のこだまは、銀の玉をころがすような、澄んだ美しいメロディーをかなでた。一生を旅に生きた男と、無二の親友だった熊の、心に響く物語。ライナー・チムニクのデビュー作、待望の復刊。

物語の終わりが読めない、すごく不思議な味わいの本でした。
神様が隣に座って、一緒に本を読んでいるような気分。
熊にとってのしあわせってなんだろうなあって、考えてしまい
ました。大好きな人間と一緒に旅をしながら暮らすこと?
それとも同じ種族の熊と暮らすこと?
・・やっぱり、同じ種族と暮らすのが自然だろうなあ。
どんなに大好きな人間だったとしても、そのヒトがいなくなって
しまったら、熊はひとりぼっちになってしまうもの。 (ぽこさんママさん 50代・ママ 女の子10歳)
|