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テーブルに並んでいるのは、ハンバーグにご飯とみそ汁。さっそくみぎてちゃんがおはしをとってハンバーグを食べようとすると……。
「なんという ひどい おはしのもちかた! そんな もちかたで たべられるのは ごめんだね!」
ハンバーグはお皿から逃げ出して、あかんべー。これは大変です。さらにご飯とみそ汁もいやがって、おばけになって歌いながらおどりだした!? みぎてちゃんはおはしの正しい持ち方がわからなくて、とうとう泣き出してしまいます。そこへ現れたのは、ひだりてさん。
「わたしが みぎてちゃんに じょうずな はしの もちかたを おしえます」
さあ、おはしを一本ずつもつところから順番に……。
おはしの持ち方にイマイチ自信を持てない人たちにとっては、ちょっと耳の痛いお話ですが、確かに大好きな食べ物が転がって逃げてしまうのは悲しいばかり。でも大丈夫。みぎてちゃんと一緒に練習すれば、上手に美味しく食べられるようになりますよ。
深見春夫さんの手にかかると、身の回りのどんなものにも目鼻がついて、あっという間に愉快なキャラクターになっちゃうのが可笑しいですよね。おばけになったり、足がにゅーっと伸びたり、自由自在! 泣いてばかりのみぎてちゃんだって、最後はいいお顔。おはしに対する苦手意識を持つ前に読んで楽しみたいお話ですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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みぎてちゃんがハンバーグをたべようとしました。ハンバーグは「そんなはしのもちかたでたべられるのはごめんだね」とにげだします。はたしてぶじにたべられるでしょうか?
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