
現在から過去へ、そして未来へと、哀しく、やさしく想いをつなぐ物語。高速道路の小さなパーキングエリアで大型トレーラーに便乗させてもらったカメラマンの広川太一。 そのトレーラーの車内で体験する真夜中のハイウェイドライブ、その奇妙な世界。 過去高速道路上での大きな事故で命を失った者たちの強い想いから、今生きること、生きているからこその大切さが感じられる物語。 どんな人であっても、どんな人生にあっても、自分の家には待ってくれている人が必ずいる。 それは、人によって或いは様々な運命や事情によって、その待っている人の姿かたちが見えぬことも場合によってはあるのだろう。 けれどもそれはそれとして、誰にでも自分の家には必ず待ってくれている人が確かに存在する。生きてさえいれば、誰もが一人ではないのだ。 だから、自分の家に、自分の心の家に、心を浮かべて帰ろうか。ただいま…。
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