![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
見るものすべてを魅了する、その輝きには魔力が宿る。 古来より神聖さや魔性の満ちる存在として、愛憎渦まく人間の営みに、深く関わってきた数々の宝石たち。
この魔石館に集められた宝石たちは、その身に帯びたあやしい魅力であらたな持ち主を館へと誘い、みずからの物語を語って聞かせるのです。
女王に仕える竪琴弾きのクリフは、彼女がその甥から贈られた宝石に、呪いがかけられていることを見抜く。しかし、愛する家族からの裏切りを証明することになるその真実を、女王に告げることができない。 クリフは歌の力を使って、自身の命と引き換えになんとか呪いを抑え込んでいたのだが……。 『エメラルドー気高き女王と竪琴弾き』
ローマでもっとも腕の立つ彫刻家のラミウスは、巨大なフローライトの原石を使って、暴君ネロの彫像をつくるよう命じられる。しかし、ひとりの少女に姿を変えてラミウスの夢の中にあらわれたフローライトは、皇帝の彫像として加工されることに怯えていた。 少女の願いは叶えたいが、命に背けばどんな目に遭わされるかわからない。そこでラミウスは、原石を使ってあるものを彫り出すことに。 『フローライトー暴君ネロを拒んだ石』
現在はミャンマーとなったかつてのビルマから、暴君ネロが治める古代ローマ、バイキングの暴れる北欧の島々まで! 世界の様々な場所と、時代でくり広げられる、ふしぎな魔力を持った宝石にまつわる物語を6編収録。異国情緒たっぷりな読み心地がみどころです。
著者は、大ヒットシリーズ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」で知られる廣嶋玲子さん! 各話の最後には、その物語であつかわれた宝石について、性質、伝承、宝石言葉などが解説されています。 解説を読むのに加えて、その石がじっさいにどんな色形をしているのか調べてみるのもおすすめ! たったいま読んだ物語が、がらりと印象を変え、さらにみずみずしい光景となって脳裏に浮かびます。
ときに呪い、ときに導き、人の運命を翻弄する6つの魔石。そこに秘められた物語の結末は、輝く未来か、絶望か……。
(堀井拓馬 小説家)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
読み出したら止まらない! 「銭天堂」作者が放つ珠玉の短編集。 さまざまな国や時代に登場する宝石たちの、めくるめく物語を6話収録。 対象年齢である中学年だけでなく、大人のファンが多いことも「魔石館」シリーズの特徴です!
いらっしゃいませ、お客さま。ここは「魔石館」でございます。この館にある石に、あなたはえらばれ、招かれたのでございますよ。どうぞじっくりと見ていってくださいませ。
★サンストーン――呪いの刺繍と太陽の石 無意識の呪いがかかった刺繍の贈り物を受けとったアマンダは…… ★アイオライト――鳥かご館の小鳥 金細工師の弟子から髪飾りをもらい、自分の本当の気持ちに気づいたメイは…… ★エメラルド――気高き女王と竪琴弾き 呪いがかかってしまった大切な女王のために、竪琴をかなで歌うクリフだったが…… ★フローライト――暴君ネロを拒んだ石 皇帝の彫像になりたくないと訴える少女の夢を見た、彫刻の天才ラミウスは…… ★ブラックオパール――偉大なシャーマンの後継者 村を守るため、身を捧げる覚悟をした「枯れた小枝」と呼ばれた少年の運命は…… ★アクアマリン――しずく石の物語 がんばる人のなみだを受けとめる石……
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
相変わらず面白い!
息子も私も読み始めたら止まらなくなります。
様々な宝石の物語がたのしめます。(3)ですが、どの巻から読んでも特に問題はないと思います。
個人的には、エメラルドの話が最も好きですが、どれも素敵な物語ばかりです。 (lunaさん 30代・ママ 男の子12歳)
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