![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
「かみさまをみつけたいなら はたけにいってごらん」 赤っぽい土をほりおこす、スコップが描かれた1ページ目をめくると・・・ 玉のような朝露を葉っぱにのせたキャベツが、画面いっぱいに姿をあらわします。 次のページ、アスパラガスは「にょっきり」と音が聞こえてきそうな伸び具合。あしもとには春の虫たち。 ねぎ、たまねぎの家族は、白・黄・緑・紫の色とりどり。空にはモンキチョウやモンシロチョウがとんでいます。 「ハーブのはたけは いいにおいで いっぱい。てんしもときどき あそびにくるんだって」
のびのびと、地上に地下に、根や葉をのばす野菜たちの姿。 版画作品の線も、色も、詩的な文章も・・・すべてが弾むように上機嫌です。 1986年に出版された絵本の復刊。作者の小田まゆみさんは1941年東京生まれ、近年はハワイ島で有機農場を営んでいるそうです。 季節がかわるごとに、生まれ、実り、死に、次の誕生への準備をする野菜たち。 生命力にあふれるこの絵本から、今生きていることの「ふしぎ」がまっすぐ伝わってきます。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
朝つゆにぬれて歌っているようなキャベツ。夏の陽をたべてはちきれんばかりのトマト。日ごと大きくなるかぼちゃ。豊かな大地にはぐくまれて、いま輝くやさいたち。いのちの生まれ育つ喜びと神の恵みへの感謝を力強く伝える版画絵本。
|