古来、日本の人々の暮らしはつねに動物とともにありました。
ネコやイヌといった身近な動物から、日常生活で触れる機会が多くないワニやクジラといった生きものまで、動物にまつわる神話や伝説、民話は日本各地に存在します。そうした伝承は、今では神社やお寺において、神仏の「お使い」としてお祀りされている動物たちの姿に見ることができます。
本書では、各地に残る「神使」としての動物の信仰を1冊にまとめています。動物たちへの信仰には、日本に暮らす人々が暮らしのなかで思ったことや願ってきたことが投影されています。日本の人が連綿と受け継いできた豊かな経験の記憶を、本書から読み取っていただけます。
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