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![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
この世と地獄を往き来したと伝えられる平安初期の文人、小野篁の少年時代を主人公に、思春期の少年の揺れ動く心情が、勢いある筆づかいで力強く、さわやかに描かれます。「元服」という人生における大きな節目を苦しみながらもこえてゆく篁の姿は、現代に生きる子どもたちにも通じ、多くの読者の共感をよぶでしょう。作者が生まれ育った京都の四季や情景も、作品のなかに巧みに織り込まれ、物語にふくらみと陰影を与えています。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
実在した人物、小野篁。井戸を通って地獄へ通っていたという伝説は聞いたことがありましたが、そこを使って見事な物語になっています。
平安時代の京が舞台です。モノノケと人との境が混沌としていた時代に、主人公たちも重い葛藤を抱えています。そこを乗り越えていくまでのお話なので、明るいお話ではないですが、読みごたえがあります。
児童文学というくくりですが、時代物が好きな大人にもオススメです。 (あんじゅじゅさん 40代・その他の方 )
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