![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
ぼくはおばけ。 普通のおばけは、ただ人を驚かすのが好きみたいだけど、ぼくは自分のつくった世界一美味しいケーキでみんなをビックリさせるのが大好きなんだ。
そんな彼はおばけのケーキ屋さんです。 夕方の開店に向けて、自慢のケーキをつくってつくってつくって。たくさん出来たら後はお客さんを待つだけです。
ある時、ケーキ屋さんにやってきたのは不機嫌な顔をした女の子。 おばけは女の子が笑顔になれるようにケーキをふるまってあげます。 すると女の子は言ったのです。 「おいしい。でもパパのつくるケーキと同じくらいかな?」 なんだって!女の子は驚かないのです。 くやしいおばけは、女の子に毎月ケーキを作って食べてもらうことにします。だけど、いつまでたっても答えは同じ。 「パパのつくるケーキと同じくらい」 気がつけば、女の子は毎日お店にくるようになり、おばけと女の子は色々なことを話したり、時には一緒にケーキをつくったり。そんな日々を送っているうちにすっかり女の子は成長していったのです。 そしてある日のこと。女の子の口から思いもかけない言葉が出て・・・。
かわいいおばけと女の子のほんわかしたお話だと思っていると、後半の展開には驚かされます。 女の子のために奮闘するおばけ、そして明らかになっていく二人の本当の関係。 いつも言っていた「パパのつくるケーキと同じくらい」という言葉が大きな意味を持って読者の頭に浮かびあがってきます。女の子にとってどれだけ大切な時間が流れていたのでしょう。 ケーキがとりもつ、切なくも優しい物語。イラスト投稿サイトPixivで発表され、話題となった絵本が書籍化された作品です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![おばけのケーキ屋さん](/images/4896374479_20131203200724_op1.jpg)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
【親子で泣ける感動のハートフルストーリー】
おばけのケーキ屋さんは、自作の世界一美味しいケーキを食べさせてみんなビックリさせるのが大好き。
そんなおばけの元に、小さな女の子がやってきます。 ちょっと不機嫌そうな女の子に、早速ケーキを振る舞うと…。
「おいしいけど、パパのつくるケーキと同じくらいかな」
不思議なことに、女の子はビックリしません。 これは負けてられないとおばけは女の子にこう言います。
「これから月にいちどケーキを食べにおいでよ」
おばけと女の子をつなぐ、優しいケーキのお話です。
イラスト投稿サイトPixivで発表され 多くのユーザーを感動させた傑作絵本、待望の書籍化!
「おばけのケーキ屋さん」特設サイト https://mangag.com/ehon/obacake/
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
表紙を見た時、とても可愛らしかったのと、ケーキ屋さんのお話なら、美味しそうで楽しいかな?と、思い、読んでみました。(息子や、小学校の読み聞かせに、適しているか知りたくて、読みました。)
最初は、おばけとしては変わり者のケーキ屋さんが、自分のケーキに驚かない女の子に、「このケーキ、世界一美味しい!!」と、言わせたくて、奮闘する姿が、可愛らしく滑稽で、楽しいお話と思ったのですが、女の子と過ごす時間の長さに伴い、お化けと女の子の中に見え隠れする、お互いを思いやる気持ち・優しさを、文章の中に感じ取ることができて、自分も優しい気持ちになることが出来ました。
ケーキ屋さんに女の子が最後に訪れた日、自分が大人になり結婚すること。遠い街へ行くことを報告する場面は、自分が結婚式前日に、両親に感謝を述べた時を思い出させてくれました。
報告を聞いたお化けは、彼女のために、二人の思い出を沢山込めた、ウェディングケーキを作り、自分が朝日にあたって消えてしまうのを覚悟して、結婚式会場へ運びます。
朝、式場に残されたケーキを見て、すぐに誰のケーキか分かった女の子。何故、ケーキを食べて驚かなかったのか、その理由を語ります。理由を知って、思わず涙が出てきてしまいました。
ただ、この女の子は、お化け本人は忘れていても、大好きなお父さんと、長い月日を過ごすことができたので、幸せだったんだろうと思います。
思い出を沢山、増やすことが出来たのですから・・・。
現実は、会いたくても亡くなった方には会えないものです。だから、このお話を読み聞かせるときは、それらを踏まえ、読んであげたいと思います。
一緒にいられる時の大切さ・幸せさを改めて感じさせられる、大人から子供まで、考えさせられることが沢山詰まった、素敵な絵本だと思います。 (子ガメままさん 30代・ママ 男の子7歳)
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