![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
「わたしはね、おでんになるのがゆめなのです。 がぶっとかじると、じゅわっと しみだすだしのあじ。」
そんな夢を抱く一本の大根。立派に育って土から抜かれ、いよいよ夢が叶うのかと思いきや、規格外の「なんだこりゃあ!!」な形ゆえに、畑でも販売所でも置いてきぼり。仕方なく、食べてくれる人を探す旅に出ました。
ところが、すんなりうまくはいきません。どうにか食べてもらおうと奮闘しますが、努力もむなしく、とうとう、葉っぱがしなしなのくたくたに。一人称も「わたし」から「わし」になり、自販機の前に座り込んで、カップ酒を飲む若者相手に「ひとりでかんぺきなものなどない。」などと説教をする始末。 「わしにはわしのやくめがあるの」 すっかり悟りきった大根のその後は、意外な結末に……。
講談のような語り口で綴られた、大根のひとり語り。物語が進むにつれて、口調が変わっていく様子も注目です。そして、自分の居場所を求めてさすらい、最終的に意外な場所にたどり着くという人生訓は、主役が大根だけに何とも滋味深い味わいがあります。
作者が、頑張っても思うようにはいかない人生への応援メッセージを込めた描いた本作。独特のひなびた絵が、大根のドラマティックな「じんせい」にマッチしていますよ。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
電子書籍で大人気の「だいこんのじんせい(絵本屋.com)」がYOMOでも販売しました!
【内容紹介】 おでんになることが夢だっただいこん。でも他のだいこんと少し違ったために夢は叶わなかった。夢をかなえるためにがむしゃらに頑張ったけど、それでも叶わない。 でも、自分ではできないと思っていることも、他の人から見ればできているかもしれない。 人生って上手くいかない事もあるけど、気づかないだけでよく見たら上手くいってるかもしれない。 そんなメッセージを込めた絵本です。
【こんな人にオススメ】 何かに上手くいかないと感じている人。 失敗して落ち込んでいる人。 疲れている人。 そんな人への応援メッセージになってほしいです。
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