絵が冷めているいるように見えるのですが
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投稿日:2010/07/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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アナイス・ヴォージュラードの作品は、寓話として面白さについては文句はないのですが、主人公の表情が妙に冷めていて、話の内容との落差を感じさせられます。
カバーにある木の枝に座るファビアン王子の絵は、こちらを睨んでいてあまり明るい絵本のイメージではありません。
ともあれ、話の内容は味わい深い寓話。
赤い国、青い国、黄色い国とパターン化されていて、見た目にわかりやすいと思います。
羊にまたがって闘いに出たファビアン王子は、相手のジュール王子の馬を驚かせて落馬死させてしまいます。
奇策と見るのか、卑怯と見るのか、赤の国の兵は憤り、青の国の王は逃げ帰ったファビアンを追放してしまいます。
そしてファビアン王子は戦争をやめさせるために、考え込むのです。
戦争はどうして続くのだろう。
どうしたら戦争は終結するのだろう。
ファビアンの策は素晴らしかったのですが、世界はそう単純ではありません。
しかし、単純化した上で子どもたちに大きなヒントを与えていると思います。
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子どもたちと一緒に考えたい事実
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投稿日:2010/07/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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中一のクラスで朝読みしました。
今までで一番緊張した絵本です。
戦争の悲惨さを伝える絵本は、今まで読んできましたし、外国の話となれば少し距離を置いて見ることができました。
この絵本の舞台は沖縄です。
同じ日本でありながら、沖縄では日本兵は味方ではなかったという事実。
同じ仲間を殺し合ったという重さ。
生々しい事実が、心の準備なしに押し寄せてきます。
つるちゃんとさぶろうの物語の中で、久米島や渡嘉敷島で起こった地獄が生々しく積み重ねられます。
二人の子どもたちが捕虜収容所にたどりつくまでに、亡くした家族、出会った人々、二人が目にしたことを淡々と語っているのです。
説明がなくては、何の事だかわからない部分も多いはずです。
時間の制約もあり、思想的な解説を加えることは避け、ただ感じてもらえば良いと思いながら語り続けました。
途中で鼻をすすっている生徒がいました。
涙ぐんでいる生徒がいました。
中一は感受性も高いのです。
ヌチドゥー、タカラ(命こそ宝)。
最後の一言に思いを込めて絵本を閉じた時、脱力感と生徒の拍手をもらいました。
後日目にした感想文で、生徒たちがしっかりと受け止めてくれたことがわかりました。
読んで良かったと思います。
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少し大人の世界
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投稿日:2010/07/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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飯岡和好さんの絵もどこかいろっぽい絵本。
艶があって、精神的に成長してきた年頃にお薦めかも。
お母さんが、武士の幽霊の草之丞に恋をしました。
そしてできた子どもが僕。
僕が中学生になったのに、お母さんの草之丞に見せる仕草は、恋する乙女そのもの。
こんなお母さん見たことない。
中学生になって初めて父親と対面した僕。
三人三様のありかたが絶妙なのですが、この本の第一のポイントはお母さん。
お母さんが女性であることを痛感させられる絵本。
少し怪しげだけど、そして生まれたのが自分であり、父親が幽霊であることをのぞけば、一緒にお風呂に入ったり、家族でテレビを見たりするのだから素晴らしい。
読んだ子どもがどのように思うが、興味あるところです。
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走ることの意味と意義
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投稿日:2010/07/07 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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家族を失い、育ててくれたおばさんも死んでひとりぼっちの環。
環がランニングを始めたきっかけは、霊界と行き来するため。
突拍子もない設定ですが、死んだ者への思い、知り合った人たちとの関わりが軽妙に描かれています。
久米島のフルマラソンに向けて練習を開始したランニング仲間。
それぞれの人生を背負って、フルマラソンが一つの象徴のように目標化されています。
本当のランニングってそんなに大げさなことではないと言いたいのですが、この本がランニングを始めるきっかけになったら良いなと思います。
何より、人との出会い、思いやりが市民マラソンの基本なのですから。
絵本ナビにあったので手にとりましたが、児童文学というよりもYA文学といった方が良いかも知れません。
対象は中学生以上ですね。
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どこかの国の民話か、グリム童話みたい
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投稿日:2010/07/08 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
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上の子が「題名は知ってるぞ」と、読んでいるのを見ました。最後まで読んだかは確認しませんでした。
下の子も、「題名は聞いたことがある」と、いっていましたが、今のところ下の子は手にしていません。
表題作の「ムギと王さま」は私もずいぶん前に読んだことがある気がします。他に13編が入った短編集でした。
個人的には「レモン色の子犬」が一番面白かったです。
「金魚」も、どこかの国の民話か、グリム童話にでも出てきそうな話で面白かったし、
「七ばんめの王女」も、なんだか奇妙な魅力がありました。
岩波少年文庫の背表紙を見ると、お薦めの年齢は高学年からです。
短くまとめられた話が多いので、とても読みやすかったです。
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リリース:義務、不当な束縛などからの解放
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投稿日:2010/07/06 |
ちひろ。さん 20代・ママ・愛知県 女の子0歳
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医者だった父の跡を継ぎ、医者になることを親戚中から期待されている明良。
しかし、本当はプロのバスケ選手になりたいという夢を抱えていた。
自分の気持ちをもて余しながら突入した中2の夏、ある事件をきっかけに、部活、友達、そして家族との関係が崩れはじめた―。
YAの名手・草野たきの新刊。
これまで女子中高生目線の良作を送り出してきた著者だが、今回の主人公は中2の男子。
自意識過剰でカッコつけ、自分では完璧に周りを取り繕っているつもり…。
思春期は男子でも女子でも同じなんだなぁ…。
自分で思っているものと、人から見えてるものって違う。
友達も家族も親戚も、みんな価値観が違い、それぞれ一人の人間として大切なものを抱えていた生きている。
そんな当たり前だけど見失いがちなことを気づかせてくれる作品。
登場人物は皆、人間くさく魅力的。
主人公以外の目線で書かれたこの物語も読みたいと思った。
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キャリア教育絵本
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投稿日:2010/07/06 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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最近『13歳のハローワーク』をはじめ子向けのキャリア教育、経済読本などが出されるようになり、小さいうちから将来設計の必要性を望まれるようになってきたように思います。
職業紹介の絵本にもいろいろあるようですが、この絵本は秀逸です。
取材に協力した職業人の仕事場が克明に描かれています。
直接仕事に関係ないものまで描かれていて親しみが持てます。
さらに、どんな仕事をしているのか、働いているところをざっくりと子どもたちがわかるように説明してくれています。
親として見ながら、発見があったり楽しませてもらったりしたのですが、この絵本がシリーズ化してくれると、楽しいだけではなくとても有益だと思います。
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少し違和感、けれど納得
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投稿日:2010/07/05 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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終戦直後の九州の山の中腹の小学校。
運動会に現れた二人の兵隊さんがはじめた自転車の曲芸乗り。
運動会は中断してしまいましたが、つい1年前には鬼畜とおそれたアメリカ兵に親しみを持ったようです。
このお話は日本生まれの日本人で、アメリカに帰化したアレン・セイならではのお話になっています。
一月前に原書を読んで絵本ナビにレビューを書いたのですが、日本語版をあきらめていた私に、絵本ナビを見た知人が貸してくれました。
絵本ナビに感謝。
さて、水田まりさんの訳が気に入りました。
長崎佐世保で子ども時代を過ごした水田さん。
私も小学校低学年を佐世保の小学校で学んだせいでしょうか。
この絵本の舞台がとてもなつかしいし、絵本の中で使われている方言がとてもこの絵本を引き立ててくれました。
原作と少し言い回しが違いますが、原書を読んで一人納得していた私は、翻訳者の大きさを改めて感じた次第です。
終戦直後の日本ですが「敵で怖いと思ったアメリカ兵も、同じ人間なんだ」とアメリカ人でも日本人でもあるアレン・セイならではのメッセージ。
ただし、中断された運動会はどうなったのだろう。
運動会の邪魔をされて先生も子どもたちも受け入れてしまったのだろうか。
終戦直後なのに弁当が良すぎる。
春にモモはまだないだろう。
などと違和感もすくなからずある絵本です。
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タイトルはロマンチックですが…
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投稿日:2010/07/05 |
ボン・コラージュさん 40代・ママ・兵庫県 女の子24歳、男の子12歳
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先日、読み聞かせボランティアの友達が教室で読んだとのことで、図書館で借りて、2歳頃から読み聞かせをしている12歳のうちの息子に夜寝る前に読みました。
感想は聞かない方が良いことは知っていますが…今後の参考の為、聞いてみました。
思ったとおり、うーん…と困っていました。
なんでみかどは織姫と彦星を会わせたんやろう…なんで引き離したんやろう…二人が行き過ぎたからやんな…と。
タイトルはロマンチックな感じで素敵だと思いますし、山本孝さんの絵も好きなのですが…。
読み聞かせするときは前の見返しの後のタイトルのページの絵(うみくんが引越しトラックでバイバイしながら去っていく場面)をしっかり見せないと、後のお話が分かりづらくなると思います。
七夕にちなんだお話で目を引くので、7月には思わず手に取りたくなりそうですね。
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父親の人生と子どもたちの巣立ち
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投稿日:2010/07/02 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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男手一つで三人の息子を育て上げた人生のお話。
動物たちに囲まれた裕福な生活が、動物を手放し土地を手放し、小さな小屋で生活することになった家族。
その大変さの中で、お父さんは生垣を手放した動物の形に刈り込んで心を慰めます。
そして、子どもたちの自立。
生垣は子どもたちに様々な形で自分の生き方を教えてくれました。
父親は「生垣が教えてくれたのではなく、自分たちの心にあった願いがそのようにみせてくれたのだ」と語ります。
素晴らしい言葉です。
一人生活する父親に息子たちは素晴らしいプレゼントをします。
これは私の願望かも知れない。
短い絵本の中で、子どもたちの成長と父親の老い、そして人生が見事に描かれています。
そして、気になったのは登場人物の服装。
農作業をしているときも、きちんとした身なりで通しています。
これが、この人たちの生き方なのだろうな。
少し窮屈のように見える生活を家族は律義に過ごしてきたのでした。
読み返すごとに、この絵本に込められた含みと人生、子育てについて考えさせられます。
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おばあさんのたくましさ
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投稿日:2010/06/30 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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おばあさんの「死んでしまいたい」と漏らした一言で、早めにお迎えにきた死神ですが、その死神を振り回して撃退してしまったおばあさん。
おばあさんの機知とユーモアとたくましさ。
そのおばあさんに振り回されて描かれる死神。
フード深くに顔を隠して冷徹な感じの死神ですが、おばあさんの言葉のままに掃除をしたり、洗濯したり、料理したり…。
滑稽に思えてきます。
それにしてもこれだけたくましくて、殺しても死なないようなおばあさん。
「生きていてよかった」の一言がとても気持ち良く響きました。
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外伝的ストーリー
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投稿日:2010/06/28 |
ちひろ。さん 20代・ママ・愛知県 女の子0歳
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シリーズ6作目。
創也の家(?)に招かれた内人が人工知能搭載のホームセキュリティシステムと対決する―。
外伝的位置づけの作品か?
個々のキャラクターにはまっている人には嬉しい話だったと思う。
シリーズとしてのストーリーほとんど進んでおらず、キャラに思い入れがない人は飛ばして読んでも問題ない巻かと…。
黒川部長、創也のおばあさん、AKB24と新しいキャラクターが少し顔を出し、伏線が更にばらまかれた。
しかし、このシリーズももう5年目。
そろそろ風呂敷を畳み始めてほしい。
想定読者のYA世代が見切りをつけて卒業してしまわないうちに、シリーズを完結できるように…。
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絵に恋して
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投稿日:2010/06/27 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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美術館の守衛のヴィクターが、新しく届いた絵に描かれたクリスタベルに恋をしました。
サブタイトルの「そっと恋して」がとても効いています。
クリスタベルは、いとこのアナトールが魔法で絵に閉じ込めてしまった女性。
描かれたクリスタベルは決して幸せそうではありません。
ヴィクターはそんなクリスタベルを心配し、恋心に変わっていくのです。
魔法が解けた時、お話はハッピーエンドに。
思春期に足を踏み入れた年頃にとってもチャーミングな絵本だと思いました。
この絵本は、実際の絵画にヒントを得て作られた物語。
感受性と発想力の産物でした。
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迫力のあるスペクタクル作品
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投稿日:2010/06/28 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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火の鳥といえば不死鳥。
その伝説の鳥を秋田の尾去沢鉱山の由来を描く上で取り入れた着想がスゴイ。
シンプルで、かつ迫力のある大スペクタクル作品です。
滝平さん斎藤さんコンビの魅力がまた増えました。
妹の出産とともに死んだ母に代わって、12歳のあさは妹のさだの面倒を見ています。
9歳の時からという年齢にとてもインパクトを感じます。
夜中にあさが、妹のさだの小用を介助しているときに見上げた空に星の花火。
それが火の鳥との出会いになります。
火の鳥が出ると飢饉に襲われるという伝説におののく農民。
母の形見のかんざしをもって一人火の鳥退治にむかうあさ。
物語が静から動に変わります。
モノトーンから彩色に輝く絵に変わります。
この展開がスゴイ。
鉱山の由来と火の鳥。
この組み合わせとともに、話の内容、絵の展開、どれをとっても素晴らしい絵本です。
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なんだこりゃ
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投稿日:2010/06/28 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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『三匹のこぶた』は誰もが知っているお話だから、いろいろとバリエーションがあり、パロディがありで、出会った本ごとに楽しみがあるのですが、この絵本はスゴイ。
デイヴィッド・ウィーズナーはどの絵本にもしかけを作って、見ている側をマジカル・ワールドに誘い込むのですが、自分も結構楽しんでいるのです。
この絵本は、作者が三匹のブタになりきってお話を楽しんでいるのが良くわかります。
話の中からブタが飛び出してしまう。お話のページに残されたオオカミは、折りたたまれたりくしゃくしゃにされたり、紙飛行機にされたり…。
思いきり羽目をはずしたブタたちは、よそのお話にまで顔を出してしまいます。
他の絵本から連れ込んだドラゴンや猫とブタたちはレンガの家に戻ります。
オオカミは好き勝手され、基の絵本の言葉も文字がばらばらになって行きます。
こうなるともう楽しむしかない。
まさに、この絵本は楽しむ絵本です。
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ママの気持ちに心打たれます
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投稿日:2010/06/26 |
ジュンイチさん 40代・パパ・東京都 男の子12歳、男の子6歳
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原題は、「Read for meMama」
読書に関する絵本だと思って軽い気持ちで読んでみたのですが、さにあらず。
非常に深い作品です。
読書に興味を覚えつつある主人公のジョーゼフは、易しい本なら一人で読めるのですが、難しい本はまだ読むことができません。
ママに読んでと頼んでも、忙しいとはぐらかされてしまいます。
日本なら体の良い理由と言えるのですが、実はママは字が読めないからなのです。
誤魔化せなくなって、とうとうママは教会で
「私は字が読めるようになりたいのです。
息子には字の読める母親が必要です。
ですが、私は読み書きの練習をしたことがありません。
学校でもちゃんと習いませんでした。
私は読み書きがまったくできないのです。」
と真実を告白するのです。
国別の識字率をいうことがニュースになる位ですから、これが現実なのでしょう。
とても日本では想像できません。
本当のことを言ったママの勇気と、それからのジョーゼフのママへの接し方に心を強く打たれました。
素晴らしい作品に違いはないのですが、こうした現実を理解できる年齢でないとオススメできるものではありません。
なおさら、識字率100%近い日本ですから、子どもに理解して貰うことは難儀なことだと思います。
大人の絵本と言った方が良いのかも知れません。
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おじいちゃんと孫娘はよき相棒
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投稿日:2010/06/25 |
ちひろ。さん 20代・ママ・愛知県 女の子0歳
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夏休み、ジャネッタは汽車に乗って母さんと旅に出る。
向かう先は初めて訪れる母さんの実家―おじいちゃんの家。
おじいちゃんの家の何もかもが気に入らないジャネッタだが…。
おじいちゃんと孫とが自然と心を通わせあう様子が描かれていく。
おじいちゃんが語る「星が落ちてきた話」がいい味を出している。
星を空まで送って帰ってきたロバについて、おじいちゃんは
「(ロバは)しばらく考え深げにしておったよ」と言う。
こんなフレーズを口にするおじいちゃんが小粋でかっこいい。
お互いにとって、相手は自分を受け入れ、違う価値観を示してくれる良い相棒。
年の離れた2人の間に流れる「共犯」のような感覚がとても素敵である。
この2人を描いている姉妹作『おじいさんのハーモニカ』もある。
この本を出版した佑学社は倒産してしまい、現在絶版となっている。
改題・改訳をした『おじいちゃんのところ』が童話館から出版されたが、こちらの佑学社版の方が訳がウィットに富んでいて、おじいちゃんの魅力が存分に発揮されている。
再販を期待したい。
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実写版的な絵本
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投稿日:2010/06/25 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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マックス・ルケードとセルジオ・マルティネスのコンビといえば、『たいせつなきみ』シリーズで人間社会を舞台にしたみごとな社会表現で、私のお気に入りの作家たちである。
なんでヤングアダルト版なのかはよくわからないのですが、この絵本はパンチネロが実写版で登場した感じ。
エリは王様でしょうか。
仲良く暮らす親のない五人兄妹。
その兄弟を養子にしたいという王様。
王様が来ると聞いて、お兄さんお姉さんは自分の得意な彫刻や絵画や学問に夢中。
得意なものがない末っ子の女の子は、相手にしてもらえませんがとても優しい心の持ち主です。
末っ子の女の子は、相手が王様と知らずにふるまった行為が、王様に気に入られます。
「そのままのきみがすき」。
何て素晴らしい言葉でしょう。
王様の包容力にも脱帽。
残りの兄弟も見捨てられてはいないようです。
ルケードは人を憎むことができない作家です。
ほのぼのとして、愛らしい絵本でした。
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食育にも最適
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投稿日:2010/06/27 |
ちひろ。さん 20代・ママ・愛知県 女の子0歳
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こんなに身の回りに牛からできた製品があったのか、と驚いた。
動物の肉や加工品は私たちの暮らしに欠くことのできないもの。
でも、魚の加工や卸の様子は見ることがあっても、肉製品についてはほとんどブラックボックスになっている。
「お肉はスーパーでパックに入って売っている」ではなく、それが手元にどうやって届いているのか、その過程を子どもたちにも知っていて欲しい。
その道筋を自然に描いている点で、この絵本はとてもいいなあ、と思う。
絵はきちんと描かれておりわかりやすいが、生々しくない。
誰もがしっくりと受け止めることができる良作。
食育とからめての紹介にも良いし、読み聞かせにも適している。
小学校高学年から大人まで。
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そんな風に見えたんだ
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投稿日:2010/06/26 |
きのぴいさん 30代・ママ・栃木県 女の子4歳、男の子1歳
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人によって考え方が違うんだという当たり前のことを、この絵本を通じて感じることができました。
みんなで1冊の本を囲んでああでもない、こうでもない。
そんな風に見えたんだと感じるとともに、友達同士の新しい一面を垣間見た気がします。
不思議なことに、毎回見るたびに自分の考えも変わっていたりして。
自分を見つめるきっかけにもなる1冊です。
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