きょうりゅうのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)
「わからない」って楽しい!国立科学博物館監修の恐竜絵本!
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絵本紹介
2022.06.10
SOS! SOS!大変、ぬいぐるみがまいごです!駆けつけてくれたのは……? 毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは『ぬいぐるみきゅうじょたい』。救助隊の活躍ぶりに、子どもたちもきっと大喜び。どんな内容なのでしょう。
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
みどころ
雨がふる冷たい道に、クマのぬいぐるみがひとつ置いてきぼり。
たいへん…まいごです。だいじょうぶかな。
「ハロー、ほんぶ! おうとうねがいます!」
見つけてくれたのは、ネズミのパトロール隊。クマくんは救急車にのってぬいぐるみ病院へ。やぶけてしまった右腕をネズミのお医者さんたちが丁寧に手当てをしてくれます。さあ後は、持ち主のルシアンくんのもとへ帰らなくてはなりません。そこで……。
大きな通りでベビーカーから落ちてしまったのは、こんな小さなぬいぐるみ。おまけに雨も降ってきて。途方にくれてしまいます。これを読んだ子どもたちも、気が気でないことでしょう。だけど大活躍するのは、もっと小さなネズミたち。彼らの仕事ぶりにはほれぼれするばかり。
ふわふわの白い雲に、流れ星の糸。なんてワクワクする用語なのでしょう。これなら病院だって怖くありませんね。
もしかして町の片すみには、こんな救助隊が本当にいるのかも!? そう思うと嬉しくなってしまいます。あとは、無事に持ち主のルシアンのところに戻るだけ。まいごのぬいぐるみをめぐって巻き起こる、頼もしくも愛らしい物語。みんなで一緒に応援しましょうね。
どこかで起きているかもしれない
まいごになってしまったのは、ごく普通のクマのぬいぐるみ。けれど大きな街にぽつんと置き去りになった姿を見ていると、いてもたってもいられなくなります。なんてちっぽけな存在なのでしょう。はやく助けてあげなくちゃ! 読者みんながそう思った時に登場するのが、これまた小さな救助隊。自分たちが寝ている時間にどこかで起きているかもしれない、ささやかだけれどドラマティックな出来事。これこそ、絵本の世界の醍醐味ですよね!
この書籍を作った人
1960年に生まれる。漫画のシナリオから児童文学、絵本まで幅広く執筆。日本語に翻訳された作品に『いじわるなないしょオバケ』(文溪堂)、『えほんからとびだしたオオカミ』(岩崎書店)などがある。
この書籍を作った人
1970年代初めに生まれる。幼少期、よく森に散歩に出かけ、そこに生きる動植物に魅了された。水彩と絵筆、そして想像力を駆使し、絵本に登場する動物たちに命を吹き込む日々を送っている
この書籍を作った人
1990年熊本県生まれ。翻訳家。訳書に『ぼくのカメはどこ?』『不安でおちつかないとき』(共に岩崎書店)、『ノーザン・ライツ』『子供たちの聖書』(共にみすず書房)などがある。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。