子どもはいつからひとりで寝るのかな? タイミングはきっとお家によってそれぞれ。 そして、それには何らかのきっかけがあるはず。
この絵本の主人公は、年長さんになったさくらこちゃん。 「わたし ひとりで ねるれんしゅうするよ。」 少しお姉さんになったさくらこちゃんは、自分から率先して一人で寝ることをお母さんに報告。 急な申し出にとまどってしまったのはお母さんです。 でも、さくらこちゃんは自信満々。お母さんの代役としてお気に入りのぬいぐるみたちと毎晩「じゅんばんこ」に一緒に寝ることにしたのです。ぬいるぐみたちは、キツネ、ネコ、クマ、ウサギ、ペンギンの順番に決めて並べて座らせました。今晩は、キツネさん。さくらこちゃんはキツネのぬいぐるみを抱っこして安心して眠りにつきました。
ところが、その晩のこと。 何も知らないお母さんがぬいぐるみをオモチャ箱に片付けてしまったです! 狭いごった返しのオモチャ箱の中でキツネ以外のぬいぐるみたちは、「のっからないで、おもたい!」だの、「明日は誰の順番なんだ!」と口々に言い始めました。そう、みんなさくらこちゃんを独り占めしたいのです。 さて、それをこっそり聞いていた人物がひとり。ぬいぐるみたちに助け舟をだし、ある提案を考えて実行するのですが・・・。
健気な小さな子どもの大きなかわいい決断!大人は温かく見守ってあげたいですよね。 みどころはなんといっても、それぞれのぬいぐるみたちがさくらこちゃんに言われたことを思い出して自慢するところ。そして、絵本に登場するチャーミングなお母さんの行動です。 お母さんだってたまには子どもに甘えてもいいと思うのです。きっと普段からこんな素直で可愛らしいお母さんだから、さくらこちゃんも自分で頑張ろう!て思ったのかしら。頑張るさくらこちゃんと素敵なお母さんにすっかり魅せられてしまいました。 ほっこりする子どもの成長が眩しく描かれた絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
着替えもできるし、字も書けるようになった、さくらこちゃん。ある日、おかあさんに「今日からは一人で寝る!」と宣言します。さくらこちゃんには強い見方がいるのです。それは、お気に入りのぬいぐるみたち。今日は、だれがさくらこちゃんと一緒に寝ることになるのか、ぬいぐるみたちは順番の取り合いです。ところが、お母さんが順番をわからなくしてしまい、ぬいぐるみたちも大弱り。どうにか、順番を戻してもらいますが、今度は、強力なライバルが出現して…。 おとなへの第一歩を踏み出す子どもの姿を愛らしく描く、愛情たっぷりの絵本。
とてもとても、あたたかいお話です。
ぬいぐるみがしゃべる、動く…というのは 絵本の定番ですが
この物語はちょっと変わっていて、お母さんがそれに気づくのです。
子供の頃に仲良くしていたぬいぐるみたちも、
こんなふうに話していたのかな?なんて、優しい気持ちになりました。
すべてのお子さんが、安心して読める作品だと思います。 (なーお00さん 30代・その他の方 )
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