「おててのことりさん のーんで たべて おうちにかえった おつむにとまった」 リズムも楽しい、ロシアのわらべうたの一節です。 親子で歌いながら手遊びでつくった小鳥を子どもの頭にとまらせたら、笑い声が聞こえてきそう。
ねこやクマやあひるなど、たくさんの動物たちが登場します。ねずみや蚊まで(!)愉快な姿で描かれるロシアのメルヘンの世界。独特のユーモアと、身近な生き物へのあたたかいまなざしが感じられます。
すべてのページに色鮮やかな絵をつけているのは、ロシアの国民的絵本画家、ユーリー・ワスネツォフ。「3びきのくま」(福音館書店)の挿絵でもおなじみですね。 温かい色彩で描かれた動物たちは、いきいきとしてユーモラスで、かつ、森や土の匂いがするような、素朴で骨太な魅力があります。 文字の周りに配置された飾り絵も、ひとつひとつが美しく、みどころのひとつです。
ロシアで、お母さんが小さな子どもに読み聞かせる本として世代を越えて愛されてきた絵本。 本の奥付には、ワスネツォフの長女、同じく絵本の挿絵画家であるエリザヴェータ・ワスネツォフのメッセージがあります。 「にほんの こどもたちが ロシアのわらべうたを すきになってくれますように」 本棚に置いて、ときどき手にとって親子で口ずさんだり、ゆっくり眺めて過ごしたい、宝物のような一冊です。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
「ねこくん いちばで ケーキをかった/そのあと とおりで 白パン かった/ひとりで たべてしまおかな?/ボーレンカにも あげよかな?……」ロシアの国民的絵本画家、ワスネツォフが絵をつけたわらべうたを選りすぐりました。ねこやうさぎ、くまや白鳥など、たくさんの動物が登場します。素朴であたたかい味わいの1冊です。
たまたまタイトルに惹かれて開いてみたらロシアわらべ歌とのことですが、詩集という感じで楽しみました。
「おーい、くまをつかまえたよ」が個人的には一番好きですけど、どの詩も面白かったです。イラストも異国情緒溢れるものばかり。「おててのことりさん」のイラストは明るくて賑やかでポストカードにして飾りたいくらいです。
年齢問わず読む価値あり!だと思います。 (lunaさん 30代・ママ 男の子8歳)
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