大好評の<日本の妖怪大図鑑/日本の妖怪すがた図鑑/日本の神さま絵図鑑>に続く第四弾は、日本人の地獄・極楽思想について解説します。日本では、人は死ぬと閻魔さまに裁かれ、地獄や人間界など次の世界に生まれ変わると考えられています。これは、仏教の世界観に日本古来の世界観が融合して生まれた思想です。閻魔さま以外の裁判官や冥界をえがいた文化財などについて、豊富なイラストと写真とともにわかりやすく説明します。
[ここがポイント] ●小学校4年生以上の漢字にはルビがふってあるので、小学校低学年からの調べ学習に役立ちます。 ●各巻冒頭には監修の松尾恒一氏によるわかりやすい文章で死後につながる世界について解説。日本の伝統文化や風習が学べます。 ●豊富なイラストや写真で子どもも大人も一緒に楽しく学べます。 ●各巻巻末には、全巻さくいんと用語解説を掲載。難しい用語もわかりやすく説明しています。
【内容】
仏教の世界観(世界の構成)、現代にお盆やお葬式の様子、死んだあとのスケジュール(地獄編:死出の山ツアー、初七日、三途の川、裁判、生まれ変わり先の決定、追加裁判:オプション)、冥土にまつわるイイ話、冥土系観光地案内(この世で見られるもの)、冥土系アート紹介(重要文化財)などなど…
もりだくさんの、懇切丁寧なあの世解説。
全てが絵で見てわかるように、工夫されており、一度死んで閻魔様に裁判される体験が、詳しく空想できるすてきな旅行案内・あの世版。
監修:松尾紘一 絵:山崎猛 企画編集:こどもくらぶ
【感想】
実に見やすい。漫画やすごろくのように、どんどん次の展開を追っていくと、あの世の仕組みがよくわかる。現代人に親しみやすいように、パソコンの画面に近くする(青い文字のところがあり、ついクリックしたくなる。WEBサイトみたい)などの工夫が心憎い。
絵も少年漫画のような、親しみやすい、ユーモアがある雰囲気で、冒険もののゲームでもする感覚であの世に行ってしまいそうな勢い。子どもに配慮している部分はあるが、しっかり亡者が地獄で苦しんでいる様子が描かれているので、地獄の恐ろしさの最低ラインは伝わっている。恐怖表現のさじ加減が、絶妙。
あの世は、子孫が追善供養などをすると、先祖の待遇が良くなるという。
追加の裁判が受けられたり、そこそこいい思いができたりする様子だが、このご時世、少子高齢化、あの世&宗教離れ、新しい価値観の普及、墓仕舞いの盛り上がり等の影響があり、あの世の運営の仕方もゆっくりと変わって行くのではないか? 子どもや親類のいない私としては、供養を受けるあてがまるでないので、覚悟して地獄のフルコースをたっぷり堪能してこようと思う。地獄ライフを楽しくする工夫を今から考えておかねば… (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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