特攻隊の基地、鹿児島の知覧。食堂のおばさんに「もう一度、うどんをくいにくるよ」と言って、出撃した十七才の宮川くん。しかし、二度と食堂には・・・。その夜、ほたるが
特攻隊の若者がほたるになって、うどんを食べに帰ってくる。
ほたるのはかない光と、帰還することを許されない神風特攻隊の若者の命を重ね合わせた、しみじみとした小話です。
原爆の物語は数多く受け継がれていくけれど、特攻隊の事実は忘れ去られていくような気がします。
素朴な絵と素朴な物語ですが、味わい深い絵本でした。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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