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夏休み,いつもの湖のほとりに集まったツバメ号,アマゾン号の乗組員と,Dきょうだいは,日照りにもめげず,今度は高原で金鉱さがしをすることに.自分たちだけでキャンプをはって,ハトをとばして連絡をとりあい,大活躍の子どもたちでしたが,金をねらっているらしい「つぶれソフト」が行く先々にあらわれて…….
ランサム・サーガのシリーズ6(上巻)です。
仲間は、ツバメ号のウォーカー4きょうだいと、アマゾン海賊の姉妹、それにドロシア(ドット)とディックのきょうだい合計8人の大所帯になりました。
読者の目から言わせてもらうと、シリーズものの多くは一番最初の物語の面白さを超えることが少ないのですが、
このランサム・サーガは、第1作目の『ツバメ号とアマゾン号』も、その続編も衰えを知らない面白さが続いていきます。
これって、すごいことです!
だからこそ、子どもの頃から好きなのファンが世界中にいて、何十年たってもやっぱり大好きなままなんだと思います。
そんなランサム・サーガの中でも、このお話は最も人気が高いひとつです。
さて、今回子どもたちの冒険は、前回登ったカンチェンガ(山)の近くにある<ハイ・トップス>という丘陵地帯での「金探し」でした。
せっかく「金探し」を始めたのに、その年の夏は雨が全然降らなかったために渓流(ベック)が枯れて、山で自分たちだけのキャンプすることが出来なかったり、見知らぬ大人〈つぶれソフト〉が行く先々に現れたりと、前途多難なスタートとなります。
敵認定された〈つぶれソフト〉が常にどんな行動をとるか、子どもたちは金探し班と、彼を見張る班に分かれて行動します。
どんなお話も主要の登場人物が多いと、ごちゃごちゃした感じになったり、一人一人の行動を逐一描かれたりすると、ウザったく感じたりすることがあるものですが、
この物語はそういうところが全くないんです。
ランサムの人物の描き方は本当にすごいと思います。
(上巻での)面白いシーンを紹介。
「…あなたたちみんながスーザンなら、申し分ありません。でも、八人中、スーザンは一人ですからね。……」ミセス・ブランケット(談)
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スーザンはどれだけ大人たちに信用があるんでしょうね(笑)
(初めて全員でハイ・トップスに登った時、なんと近くにあの〈つぶれソフト〉がいた!状況で)
「伏せ!」と、突然ジョンがいった。
ツバメ号の乗組員三人がぴたっと地面に伏せた。
「伏せ!」と、ナンシーがさけんだ。ナンシー、ペギー、ドロシアが同時に伏せた。
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みんなの統率力のすごさ!
他にも面白いところがいっぱいあります。
ぜひ、みなさんそれぞれが読んで自分なりの楽しいシーンを発見してください。
小学校の高学年くらいから、中学生・高校生、大人になってから読んでもOKです。超・おススメ作品です。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子16歳)
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