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夏休み,いつもの湖のほとりに集まったツバメ号,アマゾン号の乗組員と,Dきょうだいは,日照りにもめげず,今度は高原で金鉱さがしをすることに.自分たちだけでキャンプをはって,ハトをとばして連絡をとりあい,大活躍の子どもたちでしたが,金をねらっているらしい「つぶれソフト」が行く先々にあらわれて…….
ランサム・サーガのシリーズはどれも読みだしたらなかなか止まりません。
一つのおはなし(一つの冒険)はどれも上下巻で完結しています。が、上巻で、かなりいろんなことが起きてくるので、下巻は気になってたいていそのまま一気に読み切ってしまいます。
さて、今回も下巻の初っ端から〈つぶれソフト(あだ名)〉が子どもたちの側に突然現れたために、その偵察にと入り込んだ洞穴で、ロジャとティティとDきょうだいは危うく生き埋めになりそうになったりします。
ディックの機転で、洞穴の地下道(オールド・レベル)を通って、知り合いの「かわら屋ボブ」のいるところまで帰ってこれます。
このシーンもとてもドキドキしましたが、読んでいて個人的には、そのあとのシーンのほうが子ども達それぞれの個性を感じられて面白かったです。
自分以外の子どもたち、とくに年少の4人の健康や安全をことのほか心配しているのスーザンのことを心配して、
ティティはとにかく急いで帰ろうとするし、
4人が無事も戻ってきたあと、念のためにその洞穴を確認しに行ったジョンは、青い顔して戻ってきて、ナンシーに「スーザンを連れてってくれ」(彼らが入った洞穴から遠ざけてくれ)といったりします。
このシーンはこれまでのスーザンの人柄がわかっていると、「うんうん」と、頷きながら読めます。
このほかのシーンでも、一人一人の性格がちょっとした行動やセリフにすごく自然に描かれているので、
読んでいると彼らが動いている姿が簡単に想像できます。
洞穴事件のあと、もうラストまであとちょっとというところで、さらに大きな事件が起きてまたまたドキドキさせられるますが、
最後には大円団を迎えます。
また、最後まで引っ張っていたジムおじさんが旅先から先に送った「ティモシー」(子どもたちの中ではアルマジロ」ということになっている)の行方(正体)もわかって、オチを取ります。
今回のおはなしのキーマンはディックとティティかな〜、あっ!ロジャも捨てられません。
この「ツバメ号の伝書バト」はイギリスで最初に制定された児童文学賞のカーネギー賞に受賞した作品だそうです!!
ほんとにほんとに素敵な作品です。ぜひ多くの子どもたちに手にして読んでもらいたいです。
そして、この面白さを共感してください。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子16歳)
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