
English Rakugo“The Zoo”だって?英語で落語? まさか~! 上方落語をしかも英語で伝えちゃおうって 意欲満々のこの絵本、一体どんな絵本なの? 舞台は動物園。男が一人。
「アルバイト求む!動物園」というチラシを持った男が、動物園へやってきました。 A man came to the zoo with a flyer that said “Hiring at the Zoo!”
園長: 仕事をさがしてはるんですね。いやあ、そら、ちょうどよかった。 Zoo Manager: So, you are looking for a job. What a great timing!
男: 「ええ」仕事っていうのはホンマですか? チラシには「勤務時間は、朝10時から夕方4時まで。 力仕事なし、頭つかうことなし、人との対応なし、 昼飯・昼寝つきで、制服も貸し出しあり、 きらくにだれでもできて、日給1万円」って書いてましたけど。 Man: You are offering a GOOD job, right? The flyer says “Working hours 10a.m. to 4p.m. No heavy lifting, no thinking and no communication skills are required. Uniform and lunch provided and even comes with a nap. It is an easy job that anyone can do and you get 10,000yen per day.”
いやはや、昼寝までできてなんて割りのいいお仕事なんでしょう。そんなお仕事ならわたしがやってみたいって・・・ん?ちょっとまって、そんなうまい話があるもんですか。そう、このお話は主人公の男も読者も予想だにしない爆笑のオチが用意されています。
実は、この落語、海外でとても人気の高い日本の落語なのだそうです。作者は、「世界の人たちにも落語の楽しさを伝えたい」と古典落語を英訳、海外に紹介するという活動を積極的に行っている英語落語第一人者の桂かい枝さん。絵本には、関西弁で書かれた日本語に分かりやすい英訳がついています。 英語の落語は、なんて新鮮! そして難しいかな?と思っていた落語が、シンプルな英語で読んだり聞いたり話すことで不思議ともっと身近に親しみやすく感じることができるなんて。まさに英語も学べる落語入門としては一石二鳥!おべともさんの描くポップで陽気なイラストがこれまたなんとも言えない痛快な笑いを誘います。落語ならではの仕草も桂かい枝さんの写真解説が付いていて思わず真似をしたくなります。 もちろん解説にも英訳がついていますよ。
是非とも、英語劇ならぬ英語落語に挑戦してみるのはいかがでしょう? お楽しみ会で人気者になれちゃうかも。
(富田直美 絵本ナビ編集部)

「アルバイト求む!動物園」というチラシを持った男が動物園にやってきました。勤務時間は朝10時~夕方4時まで。力仕事なし、頭をつかうことなし、人との対応もなし、昼飯・昼寝つきで、制服も貸し出しあり、気楽にだれでもできて日給1万円。そのお仕事の内容は…? いまや世界的に広がりつつある日本の落語。そのなかでも海外で人気の高い「動物園Zoo」を絵本形式にしました。 英語落語の第一人者である桂かい枝さんによる関西弁の本文と、英語の対訳付。漢字にはすべて振り仮名をふってあるので小学生から落語に触れられ、英語落語の入門としても最適! 独特な色遣いとコミカルに描かれたおべともさんによるキャラクターも魅力的!

落語の「動物園」は好きな演目です。
東京の寄席で若い噺家さんがやっていた時、大笑いした覚えがあります。
この絵本は日本語と英文が並んでいて、台本のように役とセリフが書かれています。
関西弁ですが、東京者の私が読んでもそれほど読みづらくありませんでした。
そのまま落語やコントとして演じられそうです。
巻末の桂かい枝さんの解説で、イギリスの小噺が元になっている落語だと知りました。
そのせいか、外国のコミックの雰囲気も感じられる、おべともさんの絵がぴったり合っている気がしました。 (みいのさん 60代・その他の方 )
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