美しくあることにこだわり、だれかをうらやんでばかりいる、ひなげしたち。 あるとき彼女らのもとに、身なりのよいちいさなカエルと、月よりも気高いバラの娘があらわれます。 カエルいわく、バラの娘はとある医者の力で美しくなったとか。 ところが、彼らの正体は悪魔の化身なのです。 美しくなりたいひなげしたちのもとへ、くだんの医者に化けた悪魔があらわれて―
ひなげしたちの持つ手鏡のデザインが、それぞれ異なっているのがとてもかわいらしいみどころ。 いっぽうで、ひなげしたちが物語を通して決してその手鏡を離さずに描かれているのが、ゆきすぎた美への執着を思わせて恐ろしくもあります。
ひなげしたちを見守るひのきの言葉によって明確に教訓が示されているので、他の宮沢賢治童話と比べて、込められたメッセージがわかりやすいのもポイント。 ひなげしやチョウによって、しっとりとした華やかな色合いで彩られていたページは、物語の終盤に暗い色合いへと沈みます。 それがひなげしたちの哀れさや、もの悲しさを引き立たせており、この物語の教訓をより切実なものとして伝えてくれています。
古い作品ということもあり、聴覚障害者を指して現代では差別的とされる表現があるので、その点ご留意ください。
満天の星空を背景にして、あるがまま生きることついて説くやさしいひのきの言葉。 そこに込められた宮沢賢治らしい普遍的な哲学は、どんな年代の人にとっても大きな力になってくれるはず。
(堀井拓馬 小説家)
「ああ つまらない つまらない。 いちど女王にしてくれたら、 あたし、死んでもいいんだけど」 ――美しさにあこがれるひなげしたちと そのおろかな願いにつけこむ悪魔。 彼女たちをまもろうとする若いひのきが、 うわべの美しさではない意味と大切さを教える。
▼「宮沢賢治の絵本」シリーズ
読んでないな・・・
絵が出久根さんじゃないですか!?
花が手鏡持ってる?
花弁の中が女性の顔なんだ
同じ花ですが
背の高さや模様?がちょっと違って
個性的に描かれています
「美」に対する欲?
向こうの葵の花壇から
悪魔がカエルに化けて
弟子を新月よりも気高いバラ娘に仕立てて
この描写がなんとも印象的
このページに「葵」が描かれていないのですが
何で葵なんだろう?−とひっかかる(笑
アヘン?
麻薬?
ヒナゲシというと、アグネスチャンの
「おっか(丘)の上〜ひなげしの花が〜♪」の
印象が強く(時代が分かる(笑)
ポピー?
あれ?芥子の仲間?芥子って、麻薬???
大麻は麻だよね???
と、こんがらがっちゃう(笑
ほんと、分かっていないことばかり
ひなげしには、アヘンはないようです
と、本文に戻って
美しく、女王になったら死んでもいいーなんて言ってるひなげしに
つけ込む悪魔に対して
ひなげしたちに馬鹿にされているヒノキは
ひなげしたちを諭すのですが
相手にされません
ヒノキの言い分は、とても正当なことで
スターについての説明なんかは
理路整然としていて、間違ってないと思うのですけど
それは、ひなげし達には通じない
「美」を追求するにしては
ヒノキに対する言葉の汚さといったら・・・
それと、化けている悪魔を見抜けない
愚かさというか・・・
何とも深い・・・深過ぎます
子どもは、スッとおはなしの世界に入るのでしょうが
大人は、いろいろ考え込んでしまうような気がします (しいら☆さん 60代・その他の方 )
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