ある寒い日、トーマスは家にあるクッションや毛布を集めて「ほらあな」を作ります。 子どもなら誰でも必ず一度はする、基地遊び。 完成し、早速こもって本を読もうとすると、ほらあなに先に入っていたのは「クマ」! 恥ずかしそうにこちらを見つめるお邪魔なクマを追い出すため、トーマスはあの手この手で誘い出しますが―−。
「基地遊び」は子どもたちにとって、ちょっと特別だけれどよそゆきではない、ごく日常の光景です。 そこに得体の知れないクマという存在が入り込むことで、こんなにもドキドキさせられるとは。 ほとんど後ろ姿しか見せないクマを、読んでいる子どもたちは、きっと不安と好奇心がないまぜになったまなざしで、夢中になって追いかけることでしょう。 このクマ、一体何なんだろう、と。
でも、どこか安心感も感じるはず。 それはおそらく、トーマスのふるまいが呼び起こすもの。 彼はほらあなからクマを「おいださなくっちゃ」と言いつつも、ブルーベリーをあげたり、孫の手をあげたり。まるで「いつものこと」のように対処しているのです。
それはつまり、どういうことなのでしょう? 読み手の素直な疑問に答える結末が、最後にちゃんと用意されています。 ちょっぴりの緊張がスパイスになって、癖になりそうな読後感の一冊です。
(てらしまちはる ライター/こどもアプリ研究家)
ほらあなからどうやってクマを追い出そう? ある寒い日、トーマスがクッションや毛布で作ったとっておきのほらあなに、一匹のクマが入り込みました。 ブルーベリーやハチミツ、それとも気持ちのいいまごのてでおびきだす?何とかほらあなを取り返そうとしますが…
自分だけのほらあな、を作って本を読もうとする主人公ですが、そのほらあなをクマにみつけられてしまい、クマが気に入ってしまいます。そして、そのクマをほらあなから出すために色々試しますが上手くいきません。さて、そのクマの正体は?我が家の子供たちは正体が分かった時驚いていました。本当に本物のクマを相手にしていたとおもっていたのかな?クマの行動が、小さい子あるあるな感じで可愛かったです。 (ままmamaママさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子5歳、男の子3歳、女の子1歳)
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