レトリバーきょうだいのケーキは、いつも大人気。 お店をひらくと、お客さんたちがたくさんやってきます。 ロッタの仕事は、ケーキを売ること。 いつか自分も、おにいちゃんたちのように、おいしいケーキをつくるのがロッタの夢です。
そんなある日。 ロッタの友だちのピッピが、しょんぼりした顔をしてケーキやさんにやって来ました。
「実は、もうすぐぼくの誕生日なの。だけど、家族は誰もその話をしないんだ。 ぼくんち、きょうだいも多いし、お店も忙しいから……きっと、忘れているんだ」
そう言ってうつむくピッピを見て、ロッタは思わず立ち上がります。
「わたしに任せて! 最高のケーキでピッピをお祝いするわ!」
そうしてロッタのケーキづくりが始まりますが……。
誕生日プレゼントを通して、相手を大切に想う気持ちと、お祝いする喜びが伝わってくる、あたたかな1冊です。
優しい感じの絵とお話がとてもよかったです。確かに誕生日は子供たちにとって大切な日。だからプレゼントを選ぶにも普通なら時間をかけて選んだり飾りをつけたりするのですが、忙しいと忘れていたりすることも確かにあり得るかもしれません。でも、素敵な誕生日が迎えられるようにとすごく心温まるお話が続き、なんだかこっちまで嬉しくなりました。お誕生日を心待ちにしている子供たちに、読んであげたいですね。 (ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子14歳、男の子7歳)
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