地獄勤めのサラリーマン、今日はお盆の大掃除
地獄勤めのオニのお父ちゃん大奮闘の絵本第三弾。お盆になり、亡者たちの里帰りする日がやってきました。今日は地獄も年に一度の大掃除です。オニガワラ・ケンも甚平姿でご出勤。亡者がいなくなると、オニたちはブラシをかけたり、針山の針をぬいてみがいたり、時にはさぼったり。そしていよいよ「ちのいけじごく」のかい掘りが始まります。ところがオニガワラ氏、池の真ん中の深みに大事な金棒を落としてしまいます。さあ、大変!
鬼のサラリーマン第3弾。今回は地獄の盆休み前の仕事特集。
亡者を里帰りさせ(これがまた、この世以上に大変だ!)、利用者がいなくなった地獄は、年に一度の大掃除。張りの山、釜茹での釜、血の池などを徹底的に掃除し、翌日は休業日とあいなります。
我等のオニガワラ・ケンは、気心の知れた同僚たち(もれなく鬼)と共に、大量の業務を黙々とこなしつつ、しっかり遊び心も発揮し、大掃除を楽しんでやりました。鬼は意外と、遊ぶのが好きらしい。亡者が見ていたら示しがつかないようなことを結構たくさんやらかしています。全員もれなく関西系なので、ぬかりなくコテコテですわ。
読者の皆さん、死ぬ前に一回以上は、この絵本を読んでおきましょう!もし、地獄に行ってしまった時に役立ちますよ。あの針の山の針は取り換え式だとか、血の池に栓があるとか、お盆の時期はもれなく帰れるとか、実用的な現地情報が満載です。お帰りの際に使う「きゅうりの馬」は、一人に1台与えられますが、餓鬼道地獄で飢えに苦しむ亡者は、間違ってでも食べないように。帰れなくなりますよ。(変えれなかった亡者がどうなっているのかは、企業秘密なのか、書かれていませんでした。合掌)
運転ができない、乗馬ができない亡者の皆さんも、あんなにみっちり人がいて、毎年やっていればできるようになるので安心です。もし事故になっても、既に死んでいるので安心ですね!
さて、今年のお盆はどんなふうに過ごしましょうかしら…
そして、まさかの最後の展開に、ご期待ください。 (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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