みどり輝く草原で初めて出会った2ひきのおおかみ・ウルとルーフ。“おおかみのくせに”と言われても、好きなものは好き。根をはって、精一杯、笑顔で咲いてる花を「こんなに小さいのに頑張ってる」と世話する“ふたり”。イジメッコたちにからまれても「相手にするな」と言っていたルーフがあの日だけは違った。何かを守るために走ったルーフは──。
花が好きなオオカミがいました。
およそオオカミらしからぬ行為で、花を大切に育て、愛でています。
いわば、オオカミの社会のマイノリティでしょう。
そんなオオカミが、同じ気持ちを持つパートナーとめぐり逢います。
他のオオカミたちからの迫害をうけつつ育てる愛の世界です。
崖から突き落とされたルーフと、ひたすら待ち続けるウルの姿には心が痛みましたが、さすがにきむらゆういちさんらしいまとめ方です。
葉祥明らしい心理世界です。
ほんのりビターで、ほんのりスウィートな絵本、私は癒やされます。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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