毎日、あちこちで空襲がある。学校も兵隊になる訓練ばかりだ。でも、ぼくのところにまで空襲はまだこないと思っていた。けれど、その日はやってきた。1945年3月10日の真夜中、空は爆撃機にうめつくされ、町は炎につつまれた……。熱風にあおられながら逃げまどうさなか、ぼくは友達のガンちゃんにであう。「また あおう、やくそくだぞ。」と、再会を誓ったけれど……。著者、早乙女勝元さんの実体験をもとにした紙芝居。
3月11日の記憶が生々しいだけに、その前日が東京大空襲の日だという事を思い出せる人はほとんどいないのではないでしょうか。
この時期に早乙女勝元さんが、自分の記憶を紙芝居にした意味は、忘却への警鐘ではないでしょうか。
私の住む市川は、東日本大震災の際には、電車が動かないために多くの人が歩いて江戸川を越えて来ました。
その60数年前には、空襲による大火災を逃れて多くの人が東京から歩いて来たといいます。
自然災害と戦災、忘れた頃に襲って来そうで仕方ありません。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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