日本のイソップ物語をこどもたちに贈りたい。 林芙美子が没後70年を期に、童話作家として甦る。 童話集に詩をちりばめた新鮮な編集。 小学校低学年から高学年児童までたのしめる総ルビ。 第1巻は、昭和2年から昭和25年までの作品から厳選 した17の短篇集。全3巻。
林芙美子さんが童話を書いていたことを知らなかった自分には、とても新鮮な童話集です。
戦前から戦後まで、時代背景も感じさせる雰囲気と、その当時の子どもたちを見つめた、作者の優しさが感じられます。
戦争の悲惨を感じさせられる作品が気になったのですが、著者自身が従軍経験を持っていることを知り、見聞きした体験に裏打ちされているのだと得心しました。
児童書とはいえ、林芙美子をもっと知るための、大人向け童話集だと思います。
続刊が楽しみです。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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