今日は歌の発表会。そろそろ幕が開く時間ですが、みんなの様子がどこか変。「カチコチ」「モジモジ」「バチバチ」「ムカムカ」。本番を前に、緊張や不安、恥ずかしさが、みんなの心を重くしているようです。
そんなみんなの気持ちに気がついた先生が言いました。 「みなさ〜ん!しんこきゅうしてきもちをかるくしましょう」 鼻から大きく息を吸ってゆっくり吐き出すと、みんなの心の中のモヤモヤが、勢いよく外へ飛び出しました。
こののびやかで明るいお話を描くのは、イラストレーターの千秋まみこさん。児童書のお仕事を中心に、装画や雑誌のぬり絵連載など幅広く活躍されています。こちらが絵本デビュー作品です。
大きな深呼吸のおかげで、みんなすっかりいつものいい笑顔を取り戻しました。さあ、幕を大きく広げて、みんなの歌う姿を見てみましょう。そして一緒に深呼吸してみませんか。きっと、晴れやかな気持ちになれますよ。
(出合聡美 絵本ナビライター)
カチコチになる緊張さんも、モジモジ心配ばかりの不安さんも、ライバルとバチバチの勝気さんも、メソメソ泣いてる内気さんも…… 今日はうたの発表会。みんなで楽しく歌おうよ!緊張・不安・競争心も吹き飛きとばして、みんなを笑顔にしてくれる、深呼吸はこころの魔法! 小さな子どもたちのうたの発表会やお芝居などを見に行くと、自分らしくのびのび歌ったり、演じたりさせてあげたいと思って見守ってしまいます。 自分の内側の不安や緊張、まわりと比較してもやもやする持ち、誰かと張り合う気持ち。そんないろいろな気持ちを大きな深呼吸で吹き飛ばして、一番自分の素敵ないい笑顔になって、のびのび練習した実力を発揮して欲しい。 そんな思いをぎゅっと込めました、今までにない『深呼吸』絵本です!
歌の発表会。
もうすぐ幕が上がるのですが、子ども達は緊張で、ギシギシ、ガクガク。そこで先生が提案します。
「大きく息を吸って〜、ゆっくりはいてくださ〜い!」
子ども達は、深呼吸しながら、緊張のモトになる気持ちを吐き出して、楽しく歌うことができました。
小さい子どもも、大きい子どもも、大人も、人の前で何かするのは緊張します。目の前の人達はカボチャだよ、とか、手のひらに「人」を書いて飲み込む、とか、いろいろ対処しますが、この絵本を声を出して読むのもいいなぁと思いました。
可愛いながらも実用的な、一冊。 (こはこはくさん 50代・ママ 男の子11歳)
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