
家族間において、お金の貸し借りや贈与、死後の手続きなどについては、口頭ですませてしまいがちです。 家族だから、ということでわざわざ契約を交わすなどという発想がそもそもなく、後々財産をめぐるトラブルなどにつながることもあります。 昨今は、超高齢化社会になり、相続や終活に関する意識が高まってきていますが、本来一番心を許せるはずの家族の間でも「言った」「言わない」という口約束によるトラブルが増え、家族だからと言って「暗黙の了解」では物事がすまなくなってきています。 たとえば、お金の貸し借りにしても、金銭消費貸借契約を交わして返済や利息の収受等をしっかりやっていないと、税務署から贈与ではないかと認定される恐れがあります。 家族間でも可能な限り契約を締結することがトラブル回避には有効であるとともに、挙証資料としても有効性を発揮します。 そこで、本書は「親しき仲にも契約あり」を実現する「家族間契約」の啓発書として、その作成手順と留意点を、具体的なひな型等を用いながら解説します。
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