運命に導かれ、文明開化の東京にやってきた少女イカルは、上野の博物館の古蔵で怪異の研究をしている老人の手伝いをすることになる。日本に誕生して間もない博物館を舞台に、謎が謎を呼ぶ事件を描くミステリアスな長篇。
明治16年、文明開化の東京にやってきた、大阪の古物商の娘・花岡イカルは、親戚のトヨの用事で上野の博物館を訪れた際、館長に目利きの才を認められ、博物館の古蔵で怪異の研究をしている織田賢司(= 通称トノサマ)の手伝いをすることになる。 トノサマの指示で蔵の整理を始めたイカルだったが、目録と収蔵品の照合を終えた後、黒手匣(くろてばこ)という品物だけが何者かによって持ち去られたことが発覚した。いったい誰が、何の目的で盗んだのか? 隠れキリシタンゆかりの品とも噂される、この匣に隠された秘密とは?
まず、東京の上野が舞台なので地方住だとちょっと親近感が持ちにくいかなと思いました。
ただ、博物史に忠実なので、学芸員資格を取得した人には親しみがある内容なのでは?
結構難しい内容なので、小学生がどれだけ理解できるかなぁ。
最近オオカミのはく製を発見して、ニュースになったような中学生には、どんぴしゃな物語でしょう。
(だっこらっこさん 40代・せんせい 女の子9歳)
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