昔話には、現実ではありえないようなふしぎが登場します。おはなしを読みながら「どうすればそんなことができるのだろう?」「本当に起きたらどうなるの?」などと考えたことはないでしょうか? こちらは、そんな疑問を科学的に検証するシリーズの、世界のお話編です。
例えば「ブレーメンの音楽隊」のおはなし。ブレーメンで音楽家になろうと思い立った動物たちが、旅の途中、おいしそうなご飯を囲むどろぼうたちを見つけます。4ひきの動物たちは上に積み重なって自分たちの影をかいぶつに見せて、どろぼうたちを家から追い出すことに成功しました。さて、「動物たちの影は、どのくらいの高さで、どんな形だったんだろう?」それぞれの体の高さを足して計算したり、どのように光を当てたかを検証します。さらには、どうやって外にいる動物たちの影が家の中のどろぼうたちに見えたのか、その条件が証明されるのです。
他にもいろいろな昔話の不思議を、小学校で習う理科と算数の知識だけで科学的に検証していきます。理科と算数の知識は、世の中のありとあらゆる場面で使えることがわかって、身近な疑問を検証する力がつきますよ。物語が好きな子にも、理科や算数が好きな子にもおすすめ。シリーズ1巻目の「日本のお話編」と合わせてお楽しみください。
(出合聡美 絵本ナビライター)
2巻目は、世界のお話編です。「ブレーメンの音楽隊」や「おおきなかぶ」などの外国の昔話は、それぞれの国特有の文化をふまえたとしても、ストーリーの展開にはかなり無茶だなと思うものがあります。そこで本書は、それら昔話の「なんで?」「ほんとうに?」「可能なの?」などの疑問を、科学的に検証してみました。それも、小学生で習う理科と算数の知識だけを用いてです。 国語から、理科や算数など科学的な分野へと興味をつなぐ内容です。STEAM教育のきっかけにぜひご活用ください。
理科と算数で検証したら、わかってしまった昔話の真実(全2巻) 1)日本のお話編 かぐやひめ/さるかに合戦/へっこきよめさん/雪女/塩ふきうす/一寸法師 2)世界のお話編 ブレーメンの音楽隊/ありときりぎりす/ヘンゼルとグレーテル/おおきなかぶ/七夕伝説/うさぎとかめ/ラプンツェル
世界の昔話について、理科と算数で考えてこのお話は実現可能なのか?ということをまじめに検証しています。
「ラプンツェル」の話は、髪の毛の予想以上の強さに驚いてしまったり、「大きなカブ」では、現実ではカブの大きさは54kgとおりましたが、それだと簡単に抜けそうだなぁと思ったり。
とにかくまじめに検証しているので、それに対する自分の意見も自然と出て来るので、読んでいて興味深いです。 (hime59153さん 50代・ママ 男の子11歳)
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