森の外れの丘の上にある、小さな休憩所。ある日、きれいずきのうさぎさんが掃除をしにやってくると、伝言板に何か書いてあるのが見えます。伝言板の文字は半分消えていましたが、最後に「あいたい」と書かれています。「誰が書いたんだろう?」「誰にあいたいのかな?」とくまくんとこりすくんと話していると、いろんなどうぶつたちがあまやどりをしにやってきました。
やってきたどうぶつたちには、みんな「あいたい人」がいるようです。かあさんがえるは麓の池にいる子どもたちに、いたちはとなり山の友だちに、迷子の小鹿ははぐれてしまったおかあさん。でもみんな、「ここからはだいぶとおいね」とあきらめムード。しかしそこへ「でもぼく、ぜったいにあいたいんです!」というものが現れて……。
『いちばん しあわせな おくりもの』『きみに ありがとうの おくりもの』に続く、宮野聡子さんの「おくりもの」シリーズの3作目。大切な人にあいたいという気持ちに、優しく寄り添ってくれる作品です。宮野さんの温かみのある柔らかなイラストは、子どもから大人まで、みんなの心を癒してくれるでしょう。読みながら、誰かの顔が思い浮かんでくるかもしれません。あなたが会いたいと思う大切な人へ、この本をプレゼントするというのも素敵ですね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
小さな休憩所の伝言板に「あいたい」の文字をみつけたうさぎ。こりすやくまくんと「だれに、あいたいんだろう?」と話していると、いろんな動物たちが雨宿りにやってきます。動物たちは、それぞれに会いたい誰かのことを思っていました……。 『いちばん しあわせな おくりもの』『きみに ありがとうの おくりもの』など、心温まる作品を手がける宮野聡子さんが、「あいたい」と強く願う気持ちを描いた珠玉の絵本です。 「みんな会えたらいいね」と、やさしい気持ちになってくれたら嬉しいです。
宮野さんのおくりものシリーズ、絵がかわいくて心がほんわかするので好きです。ただ、我が子たちは絵本には「おもしろさ」や知識、を求めているようで、なんとなくこのような心温まる系の絵本は避けられます。とってもいいお話なんですがね。。 (ままmamaママさん 40代・ママ 女の子11歳、女の子7歳、男の子5歳、女の子2歳)
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