昔々、山にすむ子ギツネのこんが、みやこ見物に出かけました。ところが、うまく女の子に化けていたつもりなのに、おいしそうなあぶらあげを見て、ごくっとつばを飲みこんだひょうしに、うっかりしっぽを出してしまいました。そんなこんを、男の子に化けてかざぐるまを売っていたタヌキのたぬきちが助けてくれます。華やかな京のみやこを舞台に、スリリングな物語が展開します。
表紙のかざぐるまを売って歩いている男の子と女の子に惹かれて図書館から借りてきました。なんと、男の子がたぬきの男の子で、女の子はきつねの女の子でした。二人とも、じいちゃんやばあちゃんと一緒に暮らしているのは境遇が似ていました。二人とも人間に化けたのは同じで、きつねのこんの尻尾が出ていて、たぬきちに助けられたときには、ほっとしました。じいちゃんやばあちゃんと暮らす二人はきっと可愛がられて幸せだと思いますが、それ以上にじいちゃんやばあちゃんの方が嬉しがっているだろうと思いました。じいちゃんがいつも買ってきてくれたかざぐるまが、たぬきちのばあちゃんが作ったものだったので縁ってあるんだと思いました。優しいたぬきちにもきっと来年も会うだろうと思うと嬉しくなってしまいました。続編がぜひ読みたいと思いました! (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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