人生の最期に残したことば(辞世の句、遺言状など)には、強く心に訴えかける名文や美しいことばがたくさん散りばめられています。 しかし、いまの日本では「死」を隠しがちな傾向にあるためでしょうか、あまり注目されることはありません。 人生を謳歌した者、志半ばで倒れてしまった者、どのような局面で死を迎えるにせよ、最期のことばには、その人の生き方が表われています。 それらは声に出して読んでみると、新たな輝きを持って、私たちの心に響いてきます。 大きな社会変化が起きているいま、日々「生」に悩んでいたり苦しんでいたりする私たちに、感動や希望、勇気を与えてくれるものも少なくありません。 そんな最期のことばを、平安時代から平成の時代まで幅広く30編集めました。 どこから読んでも大丈夫ですので、気になるページを開いてみてください。 そして、ぜひ声に出して読んでみてください。 本書に紡がれた珠玉のことばが、あなたの今日や未来への生きる糧となれば幸甚です。(著者まえがきより)
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