ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、今日もお勉強しにてくてく出かけます。 ところが、途中でワニが現れて、ノーマンのかばんにかみついて離れません。 「ワニなど すんでおらん」 遅刻したジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、先生に反省文を書かされます。 次の日はもっと大変。ライオンがジョンのズボンをやぶいてしまいます。 「そんなものはおらん」 ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、先生にうそをつかないと唱えさせられます。 今日こそは…でも高潮がきてジョンをさらっていこうとするのです。 なかなか時間通りに行けないジョンは、今日も先生に怒られます。
なんだか夢を見ているようです。 子どもの頃、やらなくちゃ、やらなくちゃ、と思うと全く上手くいかなくなる。 そんな夢をよく見たものです。
ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーにふりかかる災難の数々。それは本当に一大事なことばかり。詳しく聞いてみなければいけません。いや、聞いてみたくなる出来事ばかりです。でも、先生は一切耳をかしません。もったいないことです。
先生にだって、一大事が起こることはあります。でも、もう興味ないよね。ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーが本当に知りたいことは、もっと別のことなんですから。
遅刻、と聞くとちょっとかしこまってしまう方も多いかもしれません。でも声に出して読んでみれば、これは実に痛快なユーモア絵本なのです。子どもたちは、笑いながらこの物語を楽しみますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
どうしても遅刻してしまう少年と彼を厳しく罰する先生の立場が、ある日逆転したら…。生きた言葉のくり返しがユーモラスな絵本。
ジョン・パトリック・ノーマン・マクへネシー、お勉強しに毎日てくてく出かける。途中で彼が出会うのは、マンホールから現れたワニだったり、しげみから現れたライオンだったり、橋を襲った高潮だったり。ワニにかばんをかみつかれ、ライオンにズボンをやぶかれ、高潮にさらわれて…、そんなことしていたら、学校に遅れるのは当たり前。でも、恐ろしげな顔をした先生は、ジョンが遅れた理由なんてまったく信じてくれません。そして、ジョンは罰を受けるのでした。こんな不条理、世の中にあるでしょうか。でも、最後にはその先生がこの不条理を体験することになります。結末がどうなるかは、読んでからのお楽しみ。生徒、先生、学校のお話なので、対象は年長・小学生ぐらいから???
おもしろくて変わったことに興味を持ち始めた息子の、ここ数年のお気に入りがこの絵本。「こんなことってある!?」と言いながら、結末で笑います。どんな見方をするかは読者次第。いろいろな味わい方ができるので、希少価値のある作品だと思います。 (ムースさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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