小さな池から聞こえてくるのは、アマガエルの歌。彼が歌えば、雨がふるのです。けれど、仲間たちは歌なんて何の役にも立たないと言います。悲しくなったアマガエルは、自分の歌を必要としてくれるひとを探しに、旅に出ます。
「どこかに ぼくのうたが ひつようなひとは いるのかな」
川をくだり、やがて海にたどり着くと、アマアマガエルはひとりで泣きます。雨がふると、みんな暗い気持ちになってしまうのでしょうか。ぼくの居場所はないのでしょうか。すると、海からクジラが声をかけてきて……。
歌うことが大好きなアマガエル。けれど、自分はなんのために歌っているのか迷ってしまうこともあります。自信を失ってしまうことだってあるでしょう。誰かに認めてもらったり、必要とされることが、どれだけ彼を勇気づけてくれるのでしょうか。
♪あめふれあめふれ グアグアグア ぼくがうたえば あめがふる♪
最後に力いっぱい気持ちよさそうに歌うアマガエルを見ながら、その価値を見つけ、理解することの大切さも同時に感じるのです。このまま歌をつづけてね、アマガエルくん。人気絵本作家谷口智則さんの新作は、しっとり味わい深い、けれど楽しさにあふれた一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
♪あめふれあめふれ グアグアグア ぼくがうたえば あめがふる♪
アマガエルが歌うと雨がふります。どこかにこの歌が必要なひとはいるのかな? そうしてアマガエルは旅にでます。 川をくだって、海に着くと、そこで会ったのは……。 自分探しの旅に出たカエルは、自分を必要とする場所へ行けるのでしょうか。 子供から大人まで楽しめる絵本。
アマガエルの歌は、まわりの仲間たちには不人気です。
雨が降るだけでなく、涙をながすとか、悲しみを流すとか、とにかく暗いのです。
いろんな歌が出てくるだけに、メロディがつけられたら面白いと思いながら、読みました。
曲が難しいですね。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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