「アマガエルのうた」 みんなの声

アマガエルの歌は、まわりの仲間たちには不人気です。
雨が降るだけでなく、涙をながすとか、悲しみを流すとか、とにかく暗いのです。
いろんな歌が出てくるだけに、メロディがつけられたら面白いと思いながら、読みました。
曲が難しいですね。

谷口智則さんのかわいらしくておしゃれなイラストが大好きなので、全ての作品を読んだと思っていましたが、こちらは未読でした。
♪あめふれあめふれ グアグアグア ぼくがうたえば あめがふる
と一人で歌い、雨を降らすアマガエルのお話。
悲しい表情のカエルが、お話のラストに向かってどんどん楽しそうになっていくのが印象的でした。
雨の季節にぴったりのお話です。

最初読んだ時、カエルの歌は悲しみの歌だと思いました。

仲間のカエルたちにも受けが悪くて、辛辣な評価を受けます。
悲しくなったカエルは旅に出ますが、そこでも受けが悪くて。
けれどクジラに会ってから、カエルの環境と歌は明るい方へと変わってゆくのです。

それにしても、最初から歌には続きがあったのでしょうか？

本当は、明るく優しい歌。
希望を抱くきれいな歌。

最初のフレーズだけで判断せずに、みんなも最後まで聞けばよかったですね。

谷口さんの新作としり、楽しみに読んでみました。アマガエルが歌うと雨がふる。仲間たちにも喜ばれず、自分の歌を必要とする誰かを探して旅にでます。認めてくれる存在が一人でもいるって大事だな…と改めて。心に響くお話でした。そして、魅力的な絵もやっぱり好きだなあと思いました。

おなじみのサルくんやゾウさん、ウサギさんなどのキャラクターがかわいい谷口さんの絵本ですが、今回はめずらしくカエルが主人公です。うたを歌うのが大好きなカエルくん。みんなには役に立たないと言われます。ところが…。いつものクジラは登場します！